画像処理や人工知能アルゴリズムを開発する株式会社サイバーコアと東京地下鉄株式会社(以下、東京メトロ)は、2021年2月24日、デプスカメラと人工知能(AI)を用いた列車混雑計測システムについて共同特許の出願を行ったことを発表した。
2021年度中には列車混雑状況をリアルタイムに計測、提供へ
東京メトロはこれまで、車重や改札利用者数から時間帯ごとの混雑状況を推定し提供してきたが、複数路線で相互直通運転を行っている同社線では、他社車両の車重の取得や号車ごとにリアルタイムで混雑状況を提供することは難しい状況だった。今回共同特許を出願したシステムは2019年度より東西線東陽町駅、2020年度より丸ノ内線新宿駅において、列車の駅出発時に車両側面をデプスカメラで撮影し、列車混雑状況を人工知能(AI)に機械学習させることで、号車ごとの列車混雑状況をリアルタイムに計測する実証実験を行ってきた。
今回、その技術検証が完了したことから、列車混雑計測システムを東京メトロ全線の複数駅(各路線各方面ごとに数箇所)に展開し、2021年度中を目途に時々刻々と変化する全線の列車混雑状況をリアルタイムに提供することを目指している。なお、同システムは、上野グリーンソリューションズおよびエスキューブライフの協力を得て設置・施工を行っている。
列車混雑計測システムについて
列車混雑計測システムはデプスカメラをホーム端に設置し、駅を出発する列車内の混雑状況を撮影する。撮影された映像からエッジサーバーで深度情報をテキストデータ化しクラウドサーバーへ送信する。クラウド上では機械学習した人工知能(AI)により分析・解析させることで、駅を発車してから十数秒で列車内の混雑状況を号車ごとに算出する。
【システムの特徴】
1.機器は1ホームにデプスカメラ1台のみ
・ホーム端に設置し、駅を出発する列車内の混雑状況を1台でで全て計測
・エッジサーバーやクラウドサーバーの構成もシンプルかつ解析速度も速く高精度
2.人工知能を用いた機械学習
・人工知能を使用し、様々な車両・混雑状況に対応
・従来、人力で測定していた混雑率と同等以上の信頼性で、営業時間中の全時間帯を計測可能
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山田 航也横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。