VR技術と5Gを活用した未来の物産展「JR東京駅」で開催 青森県の観光名所をVR上で再現 地産品やご当地グルメも購入可能

東日本旅客鉄道(以下、JR東日本)、JR東日本スタートアップ、ABAL、およびNTTドコモ(以下、ドコモ)は、2021年3月17日(水)から28日(日)までの期間、東京駅に隣接する「JAPAN RAIL CAFE」にて、VR技術と5Gを活用した未来の物産展の仕組み「Hybrid Retail Platform」の実証実験を実施することを発表した。地方の観光・物産・食を VR技術で再現することで、移動が制限される状況においても地方の魅力を体験できる新たな観光と小売りビジネスの形を検証する。

実証実験の狙い

JR東日本は地方創生の一環として各地の物産展を首都圏駅で積極的に取り組んできた。しかし、出店事業者は東北から長距離の移動が必要なため負担が大きく、物理的距離が事業の拡大を阻害していた。今回の実証実験ではVRと5Gの技術を活用する「未来の物産展」が、物理的距離や出店コストなどの課題を解消し、東北の事業者の都心でのビジネス展開をより行いやすくするソリューションであるかをJR東日本スタートアッププログラムの一環で検証する。さらに、ドコモとABALが推進する5G通信を利用したXRソリューションのモデルケースという観点からも、その有効性や実用性の確認を行う。

「Hybrid Retail Platform」とは

「Hybrid Retail Platform」はJR東日本スタートアップとABALが共同で開発する、リアル空間とバーチャル空間を掛け合わせて新しい観光・購買・飲食体験を実現する次世代型の流通小売りシステム。最先端のVR技術を有するABALが開発した、多階層VR空間内にてユーザーが自由な移動や体験の共有をすることができる『ABALシステム』を基盤にし、実在する観光地や店舗を VR 空間内に再現する。

ユーザーはVRヘッドセットを使ってVR空間にアクセスすることで、実際に現地を訪れているかのような観光の体験やショッピングが可能となる。また、VR空間には遠隔地から観光地や店舗のスタッフが2Dビデオチャット形式で参加可能で、遠隔にいる人同士のコミュニケーションを実現する。

実証実験の詳細

実証実験では「Hybrid Retail Platform」によって、JR東京駅八重洲中央口外「JAPAN RAIL CAFE」内特設コーナーに、青森県の観光名所を5階建ての建物としてVR空間に再現する。ユーザーはVRゴーグルを装着することでVR空間内に入り、青森県を旅する。ABALの「多階層空間移動」技術により、ユーザーはVR内のエレベーターに乗って各フロアに移動し、VRコンテンツを楽しむことができる。フロアは青森ねぶた祭・弘前城の桜・奥入瀬渓流・岩木山(津軽富士)・A-FACTORY(エーファクトリー：シードル工房)の全部で5種類。

今回の実証実験では青森県の地産品やご当地グルメを購入できるVRショッピングの仕掛けも用意する。VR内で選択した地産品やご当地グルメは、VR体験終了後、「JAPAN RAIL CAFE」内にて決済し、商品を受け取ることや物産展限定メニューの飲食をその場で楽しむことが可能。

＜実証実験における各社の役割と狙い＞

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