自律移動ロボットを走らせて学生が競う「AWSロボットデリバリーチャレンジ」参加受付中!今年は「初心者部門」も新設

アマゾンウェブサービスジャパン(以下、AWSジャパン)は学生対抗ロボットアプリコンテスト「AWS Robot Delivery Challenge」を今年も開催する。高校、専門学校、大学、大学院の学生なら誰でも参加できる。チームでも個人でもエントリーOK。応募の締切は3月17日(水)。

ロボティクスや自動運転技術(機械学習やSLAMなど)に興味がある学生にはオススメの大会だ。しかも、今年は「初心者部門」が新設され、プログラミングの初心者でも挑戦できるようになったので「今はまだクラウドやプログラミングの初心者」という人や、文系を専攻している学生の人たちも気軽に参加することができる。
なお前回同様、カスタマイズのスキルが競技の重要なポイントとなる中級以上のクラスは「カスタマイズ部門」として実施される。

決勝ラウンドでは、ミニチュアの街を自律走行ロボットが実際に走行して競う。(画像は昨年の様子「関連記事: 学生たちが自律移動ロボットで自動運転とAIの技術を競う「AWSロボットデリバリーチャレンジ」開催!優勝は千葉工業大学」)

特典は両部門とも優勝チームにはAmazonギフト券10,000円分と優勝トロフィーを授与、準優勝チームにはAmazonギフト券5,000円分と準優勝トロフィーが授与される。

参考:画像は昨年のもの

「AWS Robot Delivery Challenge」は、若者のプログラミング技術や創作意欲を高め、これからのIT社会を作っていく学生を支援することを目的にした学生対抗ロボットアプリコンテスト。本戦(決勝ラウンド)は4月27日(火)にオンラインで行われる(観戦もオンライン)。なお、昨年は千葉工業大学(池邉龍宏さん/渡部蒼也さん/高橋秀太さんチーム)が優勝した。

優勝した千葉工業大学チームの池邉 龍宏さんと渡部 蒼也さん(チームを代表して)


クラウドやロボティクスを楽しく学べる環境「AWS Educate」を体験

学生たちにとって「AWSロボットデリバリーチャレンジ」には、「AWS Educate」(エデュケイト)が活用されているのもひとつのポイントだ。
「AWS Educate」は人材育成支援を目的にした、クラウドを使ってプログラミング学習やスキルの育成を支援する無料のオンライン学習プログラムだ。学生たちが楽しみながらクラウドやロボティクスを学べる環境を提供することを目指している。

今回のイベント参加者は競技に参加することで「AWS Educate」を体験し、オンライン学習コンテンツやトレーニング、アプリケーションやツールなどを利用してみることができる。その意味でも、自動運転やロボティクスに興味がある学生にとっては、例え競技で良い成績を残せなかったとしても、かけがえのないクラウド活用の体験の場として、将来に役立つ機会になると思う。
なお、「AWS Educate」は世界的にも200以上の国と地域で使用され、「技能五輪国際大会 クラウドコンピューティング職種」などもサポートしている。



2021年は「初心者部門」と「カスタマイズ部門」で開催

「AWS Robot Delivery Challenge」は、AWSが用意するロボット(自動走行ロボット)を参加者が作ったアプリケーションを使って動かし、指定されたゴールを目指したり、できるだけ多くのチェックポイントを通過することを競うプログラミング競技。なお、予選はシュミレータで行われる。

昨年の様子。解りやすい実況と解説で動画配信も行われた


予選と決勝

「予選」はどれだけ早く指定のゴールまで到達できるかを競うタイムトライアル。アプリケーションは「AWS RoboMaker」という、AWSのロボットを動かすためのサービス(シミュレータ)で行われる。タイムトライアル形式で期間中、何回でも挑戦できる(4月2日(金)まで)。
勝ち進んだ先の「決勝ラウンド」では、2チームが同時にミニチュアの街に設置されたコースを実際のロボットを走らせて、コース各所に点在するチェックポイントを通過(配達先にどれだけ多く荷物を届けられるか)を競う。競技には、実際のミニチュアの住宅地が用意され、Robotis社が提供する「TurtleBot3 Burger」という自律走行ロボット製品がそこを走る。自動運転や自動搬送ロボット等の技術に興味がある人にはオススメのコンテスト。

決勝ラウンドでは自律走行ロボットがミニチュアの街を実際に走る(画像は昨年の様子)

自律走行ロボット「TurtleBot3 Burger」

今年から「初心者部門」が新設され、「初心者部門」と「カスタマイズ部門」に分けて競技が行われる。自動運転と遠隔操作(手動運転)の切替ができるので、それぞれを活かした戦略で挑むこともできる。




プログラミング未経験の学生も参加できる「初心者部門」

AWSのクラウドサービスを初めて体験するという学生や、アプリケーション開発の経験がほとんどない人でも参加できるように、用意された部門。サンプルアプリケーションとシミュレーションマップが配布され、それらを実装する方法を紹介するオンラインセミナーも実施。プログラミングの初歩やテクノロジーの世界を楽しんで学ぶことができるように配慮されている。プログラミング未経験の学生にも参加を推奨したい。



予選(初心者部門)

参加チーム共通のアプリケーションを使い、シミュレーションマップ内に特定のゴールが設けられる。そのゴールにいかに早く到達できるかを競う。シミュレーションマップ内には、なんと動くトラックが。それをうまく避ける戦略が重要となり、勝敗のポイントとなるかも!?



決勝ラウンド(初心者部門)

予選で最も早くゴールに到着した上位5チームが決勝ラウンドに進出。トーナメント方式の競技となり、2チームのロボットが同時にコース内をスタートし、設置されたチェックポイントをより多く通過したチームが勝利となる。
予選・決勝ラウンド共にアプリケーションのカスタマイズは禁止となっている。


カスタイズのスキルで競う「カスタマイズ部門」

AWSが提供するアプリケーションをカスタマイズして、 走行性能を改善して極限を目指す。アプリケーションの活用とプログラミングによるカスタマイズのスキルが勝敗の分かれ目になるだろう。



予選(カスタマイズ部門)

AWSが提供するアプリケーションをカスタマイズし、シミュレーションマップ内の特定のゴールへ如何に早く到達できるかを競う。シミュレーションマップ内にはなんと動くトラックが。立ちはだかる動く障害物を避けて走行することがポイントとなるかも!?



決勝ラウンド(カスタマイズ部門)

予選で最も早くゴールに到着した上位5チームが決勝ラウンドに進出。トーナメント方式の競技となり、2チームのロボットが同時にコース内を走り、設置されたチェックポイントをより多く通過したチームに勝利の女神が微笑む。

昨年の様子(優勝チームの走行)


参加の詳細とスケジュール

詳細のルールと参加方法、スケジュールは公式ホームページを確認のこと。

【開催スケジュール】
2 月 16 日 (火): 申し込み受付開始
2 月 25 日 (木): AWS より参加チームへサンプルアプリケーション・マニュアル配布開始
3 月 17 日 (水): 申し込み受付締め切り
4 月 2 日 (金) : シミュレーション予選終了
4 月 6 日 (火): シミュレーション予選結果発表
         AWS より決勝ラウンド用データ作成方法の配布開始
4 月 14 日 (水) 決勝ラウンド進出チームの決勝用データ提出期限
         実機ロボット用バンドルファイル、起動パラメータ、WebUI
4 月 15 日 (木)~23 日 (金) AWS にてデータチェック・動作確認
4 月 26 日 (月) 決勝ラウンド進出チームによる実機練習走行会
4 月 27 日 (火) 決勝ラウンド
5 月中旬 : 決勝ラウンドの模様を放映 (後日詳細発表)

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神崎 洋治

神崎洋治(こうざきようじ) TRISEC International,Inc.代表 「Pepperの衝撃! パーソナルロボットが変える社会とビジネス」(日経BP社)や「人工知能がよ~くわかる本」(秀和システム)の著者。 デジタルカメラ、ロボット、AI、インターネット、セキュリティなどに詳しいテクニカルライター兼コンサルタント。教員免許所有。PC周辺機器メーカーで商品企画、広告、販促、イベント等の責任者を担当。インターネット黎明期に独立してシリコンバレーに渡米。アスキー特派員として海外のベンチャー企業や新製品、各種イベントを取材。日経パソコンや日経ベストPC、月刊アスキー等で連載を執筆したほか、新聞等にも数多く寄稿。IT関連の著書多数(アマゾンの著者ページ)。

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