キヤノンマーケティングジャパン株式会社(以下、キヤノンMJ)は、公共施設や店舗において、キヤノン独自のクラウド映像解析技術とネットワークカメラを活用し、密集回避を支援する「AI密集アラート」を2021年4月下旬より提供することを発表した。
AI密集アラートとは
AI密集アラートはネットワークカメラで撮影した対象エリアの混雑状況を施設運営者へリアルタイムにメールで通知することで、施設利用者を誘導するなど迅速な密集回避策の実施を可能にする。さらにタブレットからサイネージ表示することで、施設利用者に対して混雑時間を避けた来場を促し密集回避を促進する。
同サービスはキヤノン独自の映像解析技術により、小規模から千人程度の大規模施設まで対応する。クラウドサービスの為、初期費用を抑えながら設置から稼働までの時間を短縮することができ、手軽かつ迅速な環境整備が可能。キヤノンMJは提供開始と同時に新型コロナウイルス感染症対策支援を目的として、月額利用料金を最長2か月間無償とするキャンペーンを実施する(AI密集アラートの月額利用料金は3,980円(税抜))。申し込み期間は2021年4月16日~6月30日まで。なお、AI密集アラートは「VisualStage Type-S」のオプションのため、利用には別途「VisualStage Type-S」の加入が必要。
「AI密集アラート」提供の背景
国内において緊急事態宣言は解除されたものの、まん延防止等重点措置が適用されるなど依然として新型コロナウイルス感染症に対する感染拡大防止対策が求められている。特に多くの人が集まる施設や店舗においては、これまで以上に密集を避ける取り組みの強化が急務となっている。今後は施設運営者による密集回避の対策はもちろんのこと、施設利用者に自発的な行動を促すことも重要。
こうした課題に対し、キヤノンMJはキヤノン独自のクラウド映像解析技術とネットワークカメラを活用し、公共施設や店舗に加えオフィス、医療施設などの混雑状況を可視化するとともに、メール通知することで密集回避を支援する“AI密集アラート”の提供を開始する。
「AI密集アラート」の主な特徴
1.遠隔モニタリングに加えメール通知・サイネージなどで混雑状況を配信
遠隔モニタリングにより施設運営者が現場に行かなくても、PCやスマートフォンなどからライブ映像を閲覧し、混雑状況を確認することができる。またメール通知することで、誘導スタッフの配置や入場制限、施設レイアウトの変更などの密集回避策をとることが可能。さらに施設利用者には、タブレットから混雑状況をサイネージ表示することで自発的に混雑時間を避けた来場を促し、密集回避を促進する。
2.小規模から千人程度の大規模施設まで検知可能なキヤノン独自の映像解析技術
キヤノンはこれまでカメラで培った顔検出技術に用いるAIのディープラーニング技術をベースに、体の重なりや顔の向きなどの影響を受けやすい密集度が高い状況下においても、人物を検出する映像解析技術を開発してきた。今回、ディープラーニングにより人の頭部を検出し人数を高精度でカウントするとともに、高速化も両立し、小規模から千人程度の大規模施設までのあらゆる場面で密集における人数を検知する。
3.手軽に導入可能なクラウドサービスで拡張も簡単
録画装置を必要としないクラウド型録画サービスのため、導入が容易で、初期費用や設置スペース、メンテナンスの負荷を軽減できる。また、基本となるクラウド型録画サービス「VisualStage Type-S」、“AI密集アラート“はともに月額定額サービスで、導入後の拡張も簡単。
主な利用想定シーン
1.役所など公共施設において
窓口の混雑状況をタブレットからサイネージ表示し、施設利用者に対し混雑時間を避けた来館を促し密集回避を促進する。また災害発生時には、避難所の混雑状況を可視化し施設管理者にメール通知することで、避難者の誘導などスムーズな対応を支援する。
2.飲食店や商業施設のフードコートにおいて
店内の混雑状況をタブレットからサイネージ表示し、施設利用者に自発的な密集回避を促す。施設管理者は誘導スタッフの配置や、入場制限を行うなど密集回避策をとることが可能。
3.オフィスにおいて
会議室や食堂などの混雑状況をPCやタブレットからサイネージ表示し可視化することにより、社員が密集を避ける行動をとることができる。
4.病院や介護施設において
病院の待合室や、介護施設の共有スペースの混雑状況を管理者が把握し、利用者を誘導するなどの対策を行うことができる。
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山田 航也横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。