NVIDIAは、フラッグシップのTENSOR コア GPU「A100」、更には新しい「A30」と「A10」について、MLPerfにおけるパフォーマンスの結果を発表した。MLPerfはディープラーニング関連の性能を公平に評価する団体。
それに伴い、NVIDIAはアジア太平洋地区を対象としたグローバル・プレス・ブリーフィングを開催し、データセンター向けからエッジ向けJetsonまで、すべてのMLPerfカテゴリーでの結果を公開し、圧倒的な優位性を公表した。
データセンター向けGPUラインアップ
NVIDIAは、メインストリームサーバー用の新しいGPU「A30」と「A10」を発表している。NVIDIA Ampere アーキテクチャの「Tensorコア」と「マルチインスタンスGPU」(MIG)で、大規模なAIトレーニングやAI推論などに対応でき、レコメンドエンジンや対話型AIなどにも最適な高性能GPUと言われている。TensorRTやNVIDIA Triton(トライトン)など、幅広いGPUとAIソフトウェアを網羅している。
なお、NVIDIAにはフラッグシップとして「A100」というGPUがあり、それぞれの位置付けがグローバル・ブリーフィングでは解説された。
同社のホームページでは「A30」は「A100」と比較して次のような性能比較と位置づけが明示されている。なお、「BERT」はGoogleの自然言語処理AIモデルのことで、世界的に最も注目されている技術のひとつ。
MLPerfベンチマークで圧倒的な結果に
MLPerfは「公平かつ有用なベンチマークを作る」ことを目指した学界、研究機関、業界の AIリーダーたちによるコンソーシアム。ハードウェア、ソフトウェア、サービス関連のトレーニングやAI推論のパフォーマンスを公正な基準で評価して結果を提供している。
「MLPerf とは?」(NVIDIA)
MLPerf データセンター向けパフォーマンス
そして、そのMLPerfの最新リリースで、コンピュータビジョン、医療用画像、レコメンドシステム、音声認識、自然言語処理などのカテゴリーにおいて、NVIDIAのA100のパフォーマンスが記録を更新したこと、更には新型の「A30」と「A10」も素晴らしいパフォーマンスを発揮したことが明らかになった。(下記、インテルCooper LakeやIce Lake、クアルコム AI 100等との比較ベンチマーク)
NVIDIAは、A30とA10は、高性能だけなく低電力も兼ね備えている、と解説した。
MLPerf エッジ向けパフォーマンス
エッジ向けパフォーマンスでは「Jetson」シリーズの性能が突出している。
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神崎 洋治神崎洋治(こうざきようじ) TRISEC International,Inc.代表 「Pepperの衝撃! パーソナルロボットが変える社会とビジネス」(日経BP社)や「人工知能がよ~くわかる本」(秀和システム)の著者。 デジタルカメラ、ロボット、AI、インターネット、セキュリティなどに詳しいテクニカルライター兼コンサルタント。教員免許所有。PC周辺機器メーカーで商品企画、広告、販促、イベント等の責任者を担当。インターネット黎明期に独立してシリコンバレーに渡米。アスキー特派員として海外のベンチャー企業や新製品、各種イベントを取材。日経パソコンや日経ベストPC、月刊アスキー等で連載を執筆したほか、新聞等にも数多く寄稿。IT関連の著書多数(アマゾンの著者ページ)。