音声SNS「Clubhouse」において、創業者のPaul Davison氏、Rohan Seth氏が日本向けのトークルーム「Japan Town Hall」に登壇し、ユーザー(リスナー)達との交流を4月23日の午前9時から行った。創業者の二人が日本人ユーザーと直接話す場を設けたのは初めて。
Paul Davison氏は親日家
Japan Town Hallは「皆さん、こんにちは、おはようございます。日本の皆さんとTownhall Meetingができて嬉しいです。」という言葉で始まった。Paul氏は、妻を結婚生活2周年の記念に日本にサプライズで連れて行ったほどの親日家。日本で撮影した写真をみんなに紹介し、「コロナの影響が少なくなれば、家族を連れてもう一度日本へ来たい」と話した。
Paul Davison氏は「クラブハウスは新しいタイプのSNSで、声でコミュニケーションを取ります。クラブハウスを通して、学んだりお話したり、カジュアルに話ができるところが特徴ですが、最終的には多くの友達を作る場を提供することが目的。みなさんがアプリを起動する前より楽しい経験ができたと感じるサービスになればうれしいです」とした。
「クラブハウスには、政治、スポーツ、ファッション、テクノロジー、アニメ、ビジネス、音楽などのルームがあって、さまざまな話題で盛り上がっています。ルームをホストすることで自分自身のスタイルのトークルームを作ることができます」と続けた。
「アプリの[Interest]から、好きなトピックを検索してプロフィールに追加することができる機能”トピック”のローカライゼーションは、英語の次に日本語を行ないました。日本のコミュニティは、クラブハウスの中でも急速に拡大しています。ピカチュウのモノマネを競うトークルームから、量子力学の話まで幅広いトピックがカバーされています」と日本市場に対して重視していることを示した。
「Clubhouse」のAndroid対応は5月の見込み
Davison氏らから「Clubhouse」の解説と日本のリスナーとのコミュニケーションに対しての謝辞があった後、「Clubhouse」ユーザーとの質疑応答が行われた。
その中で、「Clubhouse」アプリのAndroid OS対応時期について言及があり、最初は「もうすぐです」とお茶を濁していたが、既に社内ではテスト中で、これから数週間のうちに、うーん、5月、と言っても大丈夫かな?Rohan」と応え、Rohan Seth氏も同調し、完成度の高いアプリにするためテストを重ねている、より多くのユーザーに使い始めて欲しいと続けた。
また、1年後のビジョンを聞かれると、「より多くのユーザーに使ってもらうためには、Androidに対応するだけでなく、(ヘルプページなどを含めて)多言語にローカライズしていくことも重要。ローカライズについては、アカウントをスイッチできるようにしたり、国民性や国独特の文化も取り入れたい。更にはもっと簡単に、仲間を見つけられるようにも工夫していきたいです。日本語はプライオリティが高いです!」と語った。
最後に、ロック歌手のサンプラザ中野くんらが登場し、楽曲を披露し、盛況のうちに幕を閉じた。
Paul Davison氏 「Clubhouse」CEO/共同創設者
ClubhouseのCEO兼共同創設者。Clubhouse創設前はHighlight(Pinterestが買収したロケーションベースのソーシャルネットワーク)のCEO兼創設者。
スタンフォード大学でIndustrial Engineeringの理学士号を取得、スタンフォード大学経営大学院でArjay Miller ScholarとしてMBAを取得。
Rohan Seth氏 「Clubhouse」CTO/共同創設者
ClubhouseのCTO兼共同創設者。2019年に遺伝的治療を推進する非営利の研究組織であるLydian Acceleratorを設立。それ以前はMemry Labsの創設者兼CEOを務め、更にそれ以前はGoogleのモバイルチームの初期メンバーとしてAndroid、Googleマップ、ロケーションプラットフォームの製品とエンジニアリングに取り組む。また、GoogleのUser Locationプラットフォームの共同創設者兼技術リーダーとしても従事。
スタンフォード大学でComputer Scienceの学士号と、Manage Science&Engineeringの修士号を取得。
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神崎 洋治神崎洋治(こうざきようじ) TRISEC International,Inc.代表 「Pepperの衝撃! パーソナルロボットが変える社会とビジネス」(日経BP社)や「人工知能がよ~くわかる本」(秀和システム)の著者。 デジタルカメラ、ロボット、AI、インターネット、セキュリティなどに詳しいテクニカルライター兼コンサルタント。教員免許所有。PC周辺機器メーカーで商品企画、広告、販促、イベント等の責任者を担当。インターネット黎明期に独立してシリコンバレーに渡米。アスキー特派員として海外のベンチャー企業や新製品、各種イベントを取材。日経パソコンや日経ベストPC、月刊アスキー等で連載を執筆したほか、新聞等にも数多く寄稿。IT関連の著書多数(アマゾンの著者ページ)。