株式会社アールティは食品工場において人手による単純作業が負担になりがちな業務用フードスライサー等への野菜投入作業をロボットで自動化するため、認識する野菜の種類、ロボットの種類、ハンドの素材・形状を選んで、目的に応じた野菜投入ロボットをカスタマイズできるビジョン&ピッキングシステム「NEKONOTE Vegepicker」(ネコノテ ベジピッカー)を開発したことを発表した。同システムを実装したロボットは2021年6月1日(火)~4日(金)に愛知スカイエキスポで開催される「FOOMA JAPAN 2021」にて展示予定。
1台で複数の野菜を登録可能
NEKONOTE Vegepicker(ネコノテ ベジピッカー)は食品工場における業務用フードスライサー等への野菜投入作業をロボットで自動化するためのソフトウェアシステム。同システムを実装したロボットは番重やコンテナにばら積みにした野菜の中からAIでひとつひとつを認識し、位置を自動検出してピッキングすることができる。
使用するアームロボットは組み合わせるフードスライサーなどの大きさに応じて複数メーカーの中から選定可能で、主に協働型のロボットに対応している。野菜の認識はロボットのアームや架台に設置したカメラで行い、カメラの位置や種類、数も目的用途に応じてカスタマイズ可能。ピッキングする野菜は1台に複数登録できる。野菜の大きさ、固さの違いにはエンドエフェクタ(ハンド)部分のパーツを付け替えることで対応し、ユーザーが簡単に交換できる形状としている。
従来のシステム開発であればロボットを指定して進める形が一般的だが、同システムはそれらと異なり、特定の条件を満たしていればどのロボットに対しても自由にシステムの入れ替えができるため、工場の環境や組み合わせる機器のニーズに合わせてカスタマイズした製品を完全受注生産よりも早く安価に提供できる。
NEKONOTE Vegepickerについて
製品名 | NEKONOTE Vegepicker |
---|---|
アームロボット対応メーカー例 | カナダ Kinova社 株式会社デンソーウェーブ 株式会社安川電機 ※協働ロボットを中心に選定 ※協働ロボット以外にも対応可能 |
エンドエフェクタ(ハンド) | 食材に合わせて素材・形状をカスタマイズ可能 工場の現場作業員による交換が可能 |
対応食材例 | パプリカ、じゃがいも、たまねぎ、キャベツ、にんじん、さつまいもなど |
価格 | 要問合せ (食材、使用ロボットにより変動) |
納期 | 4か月~ |
「FOOMA JAPAN 2021」でシステム実装モデルを展示
2021年6月1日~4日の4日間、愛知スカイエキスポ(愛知県国際展示場)で開催されるFOOMA JAPAN 2021において、NEKONOTE Vegepickerを実装したロボットを展示し、ピッキング動作のデモンストレーション展示を随時行う予定(野菜の模型をピッキングする)。なお、アールティブース(A-226)ではNEKONOTE Vegepickerのほか、人型協働ロボットFoodly、Foodlyスズモコラボモデルの計3製品を展示予定。
ABOUT THE AUTHOR /
山田 航也横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。