株式会社オカムラは物流施設において商品のピッキングを行うロボットピースピッキングシステム「RightPick」(ライトピック)を新モデルへ更新し、2021年6月より発売することを発表した。
オカムラが2020年2月より販売する「RightPick」
オカムラは2020年1月に「RightPick」の開発・製造元であるRightHand Robotics.incとパートナー契約を締結し、2020年2月より「RightPick」を販売している。「RightPick」は物流施設の作業者や物流システム機器と連携して商品のピッキングを行うロボットピースピッキングシステムで、スマートなグリッパー、先進的なコンピュータービジョン、制御ソフト、機械学習により高い信頼性の自動化を実現する。
今回発表された第三世代となる新モデルはプロセッサーの処理速度向上により、今までよりも20%高速に、さらに幅広いアイテムを取り扱うことが可能になった。また、ピッキングの際、より丁寧で高精度、高密度な移載を実現し、運用性・メンテナンス性も改善されている。
「RightPick」(ライトピック)新モデルの主な仕様
ピッキング対象物の重量と寸法の許容範囲 | 最大2kg、最小1cm/最大30cm |
---|---|
ピック速度 | 最大1200個/時間 |
ロボットアーム | UR5eまたはUR10e協働ロボット |
ビジョン | Intel RealSenseデプスカメラD415 |
オカムラは自動倉庫や搬送・仕分け機器などの物流システム機器の開発・製造、導入・運用支援、アフターサービスなど物流システムにおける一貫したソリューションを提供している。「RightPick」の新モデルはオカムラの搬送機器や倉庫管理システムと組み合わせ、ピッキングの自動化まで含めた統合ソリューションの提案を行う。
「RightPick」新モデルの特徴
処理性能が大幅に向上した「RightPickプロセッサーモジュール」
デュアルGPUを搭載し、従来製品と比較して6倍以上高速にデータを処理するコントローラー。夏場の高温環境でも使用できるように設計されている。データ処理能力の向上により今までより最大20%高速になり、1200個/時間のピック能力を実現した。
安定稼働を強力にサポート
シンプルなユーザーインターフェイスである「RightPickコンソール」、防護柵やライトカーテンなどの安全コンポーネントを簡単に統合可能な新しい安全制御ユニット、リアルタイムのモニタリングと生産性向上に役立つパフォーマンスやアイテムの管理を行うことができる新しくなった「RightPickコントロールセンター」により、24時間365日稼働を強力にサポート。
機械学習によるマスターフリー自律ピッキング
「RightPick」は新世代の「RightPick AIソフトウエア」により、初めて取り扱う商品でもマスター登録なしでピッキングが可能。商品を認識し、動作計画、ピッキングの実行、学習を自ら繰り返す。世界中から集められた膨大なピッキングデータを分析、機械学習モデルを定期的バージョンアップすることにより、処理能力、精度が向上していく。
先進的なインテリジェントグリッパー
真空吸着カップと3本の指を組み合わせた独自の形状をしたグリッパーは、ロボットアームが高速で動作しても商品を安定的につかむことができる。やわらかく変形する物や異形物も迅速・丁寧に取り扱う。
【動画】日本語字幕 ロボットピースピッキングシステム「RightPick」(RightHand Robotics)
ABOUT THE AUTHOR /
山田 航也横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。