rinnaとデジタルヒューマンが協業 顔・声・視聴覚をもった雑談AIの実現へ 見た目のリアルと雑談のリアルが合体

rinna株式会社とデジタルヒューマン株式会社は、rinna社の自由に雑談するAIチャットエンジンとデジタルヒューマン社の顔と音声で感情を表現するAIアバターを統合し、感情的につながるデジタルコミュニケーションが可能なAIキャラクターの開発で協業することを発表した。


AIアバター「デジタルヒューマン」をrinna社製品で利用可能

今回の協業により、rinna社のAIチャットボット開発プラットフォーム製品「Rinna Character Platform」のユーザーインタフェースとして、デジタルヒューマン社のAIアバター「デジタルヒューマン」が利用できるようになる。これにより、自由に会話する能力、顔と表情、音声、視覚、聴覚を備えたAIキャラクターの開発が可能になる。


両社は「Rinna Character Platform」とデジタルヒューマンを組み合わせたAIキャラクターの開発で協力する。また、「Rinna Character Platform」とデジタルヒューマンの組み合わせを自社のタスク指向型チャットボット製品に組み込んで顧客に販売してくれるパートナーや、AIキャラクターを企画するパートナーの開拓で協力する。





AIアバター「デジタルヒューマン」を日本で展開するデジタルヒューマン社

デジタルヒューマン社はUneeQ, Inc.が開発するリアルAIアバター「デジタルヒューマン」の販売代理店で、UneeQ, Inc.に代わって日本における事業を展開している。デジタルヒューマンは会話の内容に合わせて、顔の表情、声のトーン、唇の動き(セリフと同期するリップシンク)、ヘッドモーション、ボディモーション、マイクロアイモーション(眼球運動)が変化するスピーチアニメーション画像をリアルタイムに生成する。日本語に対応した音声認識機能を備え、新たな機能としてグループ会話において適切な人に個別対応する話者認識機能、コンピュータービジョンAPIを用いて、相手の個人特定、感情分析、年齢や性別などの分析や、相手が手にした物体(薬のパッケージなど)認識をリリースする予定。



人と自然に会話する音声技術を開発するrinna社

rinna社はMicrosoftのAI&リサーチ部門でAIチャットボットの研究を行っていたチームがスピンアウトして2020年6月に設立したAI開発企業。ディープラーニング技術を活用し、AIが文脈に応じた会話文を自動生成して人間と自然に会話する「共感チャットモデル」、AIが話し声や歌声で豊かに感情を表現できるようにする「音声合成システム」などの技術を発表してきた。これらの最新技術は、会話内容や音声表現をカスタマイズしてキャラクター性を持たせたAIキャラクターを開発できる法人向けプラットフォーム製品「Rinna Character Platform」に応用されている。


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山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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