三井不動産株式会社は公民学連携で街づくりを推進している柏の葉スマートシティ「イノベーションキャンパス地区」内の135街区において、開発途上のロボットやドローンなどのモビリティの開発をサポートする「KOIL MOBILITY FIELD」(コイル モビリティ・フィールド)を2021年6月15日(火)にオープンすることを発表した。
・ドローンや自動運転など、ロボットの開発検証の内容に合わせた場を複数用意。
・受付窓口を簡略化したワンストップによる手続きでの利用が可能。
・都心からのアクセスが至便で、近隣に宿泊施設、商業施設があり、中長期的な開発検証に有利な立地。また、今後さらに開発・実験をサポートする各種施設がオープン予定。
設置の背景~リアルな環境下での開発検証の場を用意~
「KOIL MOBILITY FIELD」(コイル モビリティ・フィールド)は自動運転やマイクロモビリティ、ドローンなど、成長が期待される日本のロボット関連産業において課題とされてきた開発中のロボットを安全に使い勝手よくテストできる「開発検証フィールド」。
柏の葉ではこれまで多くの実証実験やロボット開発の相談が寄せられてきたが、公道を利用する開発検証や実証実験は行政などとの手続きに時間がかかることが多く、スピード感を求めるベンチャー企業等のニーズに応えられないことがあった。特にドローンの場合は開発時に懸念される機体の暴走防止のために、全面をネットで覆った緩衝ネット付飛行場でのテスト環境が求められる。
一方、自由にロボットをテストできる検証フィールドは、首都圏エリアで少なく環境が十分とは言えない。今回、都心からのアクセスも良い柏の葉スマートシティに施設を設けることで、多くの企業や大学等の研究開発者の利用が期待される。また、迅速で簡易な手続きで開発検証が行なえ、使い勝手がよいテスト環境を整備することにより、同施設を起点として、「イノベーションキャンパス地区」内へのさらなるロボットやモビリティの開発に取り組む企業の集積や研究機関の誘致を進め、柏の葉の街づくりのビジョンである新産業創出をさらに加速させていく。
「KOIL MOBILITY FIELD」の施設構成
・「モビリティサーキット」(全長400m、幅員7m)
― 自動運転、走行中ワイヤレス給電、歩行支援ロボットなどのマイクロモビリティ開発
・「ドローンフィールド(緩衝ネット付飛行テスト施設)」(23m×18m×高さ9m)
― 水素燃料電池ドローン、有人ドローンなどの開発
・「草刈りフィールド」(1,245㎡)― ロボット草刈機の開発
・「作業室(トレーラーハウス)」(約㎡(フィートコンテナ基)、電源・空調完備)
― モニターや充電環境を備えたコントロールルーム
新産業創造に向けた三つ巴の支援体制
「KOIL MOBILITY FIELD」の整備によって、サービス実証フィールドである「イノベーションフィールド柏の葉」におけるプロジェクト受け入れ体制を強化。さらに、柏の葉IoTビジネス共創ラボの一環として、ラボ会員にはMicrosoft Azureのサブスクリプション無償枠提供を開始する。KOIL MOBILITY FIELDにて開発されるドローンやロボット等では、様々なデータを取得して機体をコントロールすることが求められるため、Microsoft Azureサブスクリプションの提供によりロボット開発のサポートもする。
柏の葉スマートシティについて
柏の葉スマートシティは世界の課題解決型街づくりのモデル構築を目的に、「環境共生」「健康長寿」「新産業創造」の3つのテーマのもと、柏市や三井不動産が中心となり公民学連携でスマートシティ構想を推進している。
新産業創造のテーマのもと、2018年6月には「柏の葉IoTビジネス共創ラボ」が設立され、個別のワーキンググループに参画する企業により、柏の葉エリアに構築されたIoT実証フィールド環境を活用したIoT技術の普及や活用、IoTビジネスの機会創出を目指してさまざまな実証実験に取り組んできた。柏の葉IoTビジネス共創ラボでは今回のプロジェクトの他にも様々なIoTの取り組みを「公・民・学」連携で幅広く実施していくとともに、IoTビジネス共創ラボ初の取り組みとしてラボ会員へのMicrosoft Azureの提供を整備するなど、柏の葉スマートシティにおけるIoTを活用したまちの課題解決の実現を目指している。
柏の葉スマートシティでは「柏の葉IoTビジネス共創ラボ」における取組みを含み、AI・IoTおよびライフサイエンス・メディカルの2分野にフォーカスを絞り、柏の葉の街を舞台にした実証プロジェクトの受け入れを一括して行う「イノベーションフィールド柏の葉」にて、新たな製品・サービスを共に生み出していく実証プラットフォームを幅広く民間企業に提供している。
柏の葉スマートシティ
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山田 航也横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。