ユニバーサルロボット(以下、UR)は高精度精密板金のリーディングカンパニーである株式会社藤田ワークスが、溶接と、金属プレス加工機へのワークの投入作業にURの協働ロボット「UR5」を3台導入したことを発表した。
熟練度に左右されないTIG溶接を実現したい
溶接は熟練作業者の技量が必要で、中でもTIG溶接は難易度が高いと言われている。熟練作業者と産業用ロボットで溶接を行っていた藤田ワークスは、「将来の人手不足を見据え、作業者の熟練度に左右されないTIG溶接を実現したい」と考えた。
溶接工程を仮付けと本付けに分け、仮付けを作業員が、本付けをロボットが行えばよいのでは、とのアイディアを温めていた藤田ワークスCEO 代表取締役社長の藤田 幸二氏が、2018年にドイツで開催された板金工作機械の展示会で多数のURロボットを目にしたことが契機となり、板金加工機械専門商社のファブエース、システムインテグレータのクフウシャも交えた3社でTIG溶接向けシステムの開発を行うことになった。初期システムを現場に導入後も改善を重ねた結果、UR5を使って溶接工程を自動化することに成功、従来は2-3年かかっていた溶接技術の習得期間が数か月に短縮され、作業効率も向上させることができた。
この成功を受けた藤田ワークスは、金属プレスブレーキへのワークの投入にもUR5を2台導入。従来は2人がかりで1日に1,000回以上もワークを投入していたが、自動化の結果、作業効率が上がった上、必要作業員の数を1人に減らすことができた。余剰人員は他の工程を担当できるようになり、工場全体での生産性も向上した。
【動画】藤田ワークス(金属加工)の導入事例
藤田ワークス CEO 代表取締役社長の藤田 幸二氏は次のように述べている。
ユニバーサルロボット 日本支社代表の山根 剛氏は次のように述べている。
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山田 航也横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。