カーザロボティクスが展示場でのロボット接客の強化・営業活動の効率化へ 育児休暇から復帰した従業員で「ロボット部」を新設

ケイアイスター不動産株式会社のグループ会社Casa robotics株式会社(カーザロボティクス)は5月に育児休暇から復職した時差勤務中の従業員を迎え、6月16日(水)に「ロボット部」を新設したことを発表した。
展示場でロボットによるリモート接客に注力する。最近では、ロボットではないがLIXILによるリモート接客が成功している例もあり、テレワークによる接客が加速しそうな気配だ(関連記事「LIXILオンラインショールームの利用者が1万4千組を突破!リアル展示場超えの高評価も オンラインの利点と利用者の声を公開」)。


ロボット部設立の背景

国土交通省の建築着工統計調査によると、居住専用住宅のうち平屋の割合は2010年度に6.19%だったところ、2019年度に10.72%、2020年度には11.50%と年々増加している。これまで平屋の需要はシニア世代の建て替え、住み替えの手段とされることが多くあったが、昨今は若年層、子育て世代をはじめ、多様な世代から注目が高まっている。

こうした需要を受け、同社は2020年8月に規格型平屋注文住宅IKI(イキ)の販売を開始。月200件ほどの反響があったが、現在の3店舗少人数制の営業体制でユーザー一人ひとりに充実した提案を行う時間をいかに確保するかが課題となっていた。また、商品の説明やIKIの特長の一つである「初期費用ゼロで始める太陽光電力プラン」等の魅力的なオプションの提案まで行うには営業活動のさらなる効率化が課題となっていた。


カーザロボティクスでは非接触型営業の強化を進めており、全ての展示場にビデオ接客を導入している。営業人数を増やすのではなく、非接触でのインサイドセールスを行う事によって、少数精鋭な営業体制はそのままに、本格的な商談の前段階までの説明や案内を1ヵ所から全拠点に向けて効率的に行う事ができる。


「ひら家がミレルン!熊谷展示場」にて接客ロボットを本格導入

2021年5月には埼玉県熊谷市のモデルハウス「ひら家がミレルン!熊谷展示場」にて接客ロボットを本格導入し、動きのあるロボット接客で、これまでよりも案内できる範囲が広がり、より有人接客に近い情報をユーザーに提供することが可能となった。そこでロボット部を設立し、ロボット接客をはじめとしたインサイドセールスの強化を図り、増え続ける反響に効率的に対応しながら成約数アップを狙う。




育児休暇から復帰した従業員の登用

同社は性別、年齢、国籍、障がいの有無などの多様性を尊重し、あらゆる従業員が共に活躍・成長できる職場環境を実現することで、多様な意見をイノベーションの促進やビジネスの成長に生かすことを目的に、ダイバーシティ&インクルージョンを推進している。今回設立されたロボット部には、5月に育児休暇から復帰した従業員が配属となる。


ロボット等のテクノロジーの活用により、勤務地や接客場所を制限される必要がなくなり、1ヵ所から当従業員1人で全ての展示場のロボットの操作とビデオ接客対応が可能となる。その結果、結婚や出産、介護などのライフイベントを迎えた従業員でもこれまで培った住宅の知識や接客スキルを活かし営業職を継続することが可能になった。ロボット部の設立により、ロボット接客の強化・営業活動の効率化を図り、毎月の受注棟数の積み増しへとつなげていくとしている。




ABOUT THE AUTHOR / 

山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

PR

連載・コラム