湘南の建設会社社長(元現場監督)が創業したスタートアップ企業、株式会社log build(以下、ログビルド)は、アバターロボット「Log Kun」(ログくん)とVR photoで建設現場のリモート管理を実現するサービス「Log Walk」(ログウォーク)を開発したことを発表した。
ロボットとクラウド上のVR photoで現場管理をデジタル化
ゼネコンから工務店まで幅広い企業でリモート施工管理を実現するためのサービス「Log System」(ログシステム)を開発するログビルドは、リモート施工管理を実現する遠隔操作可能なアバターロボット「Log Kun」(ログくん)と、VR Photoにより遠隔地からクラウド上の現場情報を可視化・共有可能なサービス「Log Walk」(ログウォーク)を開発。
「Log Kun」(ログくん)はリアルタイムの現場状況を可視化するアバターロボット。場所や有人無人問わず、現場のロボットをスマホやiPad、PCから操作し、進捗確認や安全管理、品質チェックを移動レスで1日に何度もする事が可能。高解像度な写真撮影、職人との音声通話はもちろん、装着したiPadに情報を映し出し施工指示も可能。リアルタイムの現場情報を監督のみならず設計士やコーディネーター全員で確認して工程や品質管理を実施できる。
「Log Walk(ログウォーク)」は360度カメラとスマホで現場情報を簡単にVR photo化し、遠隔地から現場情報を可視化・共有可能なサービス。クラウド上の現場空間を自由に動き回れることはもちろん、過去状況の確認、現場に付箋を貼り付けるような感覚での指示出し、チャットや問題箇所の通知をする事が可能。
また、敷地調査から完成まで全工程が360度写真でクラウド保存され、安全パトロールや品質チェックはもちろん、設計士のサラカンや施主への報告資料としても活用できる。今後のアップデートでは、Log Walkで取得した現場情報をAI解析し、工事進捗率などが自動で分かる機能やVR空間での計測システムも提供していくという。
株式会社log buildについて
株式会社log buildは湘南の建設会社である株式会社ecomoのロボット・VR・AI事業部として発足し、2020年2月に創業。日本発で世界へ向けてアバターロボットとVR photoにより全ての建設会社の現場の可視化を実現。元々現場監督をしていた同社代表の中堀氏は、テクノロジーが進化しても現場管理の手段が依然としてアナログであることに課題を感じ、建設会社経営者や現場管理者、職人の意見を参考にLog Systemを考案。
社内には元SONYでAIBOの開発やPlayStationの開発に携わった人材や、元リクルートで住宅業界の負を解決してきた人材など様々なキャリアを歩んできたメンバーを登用。2021年4月のシードラウンドでは住宅系大手商社である渡辺パイプ株式会社・ジャパン建材株式会社、個人投資家の麻生要一氏を引受先・融資元とする総額約8,000万円の資金調達を実施した。
株式会社log build/代表取締役 中堀 健一
1971年生まれ。神奈川の高校を卒業後、会社員を経て都内の工務店で勤務し、26歳で独立。自ら現場監督も経験したことから、建築業界における課題を見出す。自然素材の建築会社、株式会社ecomoを経営する傍ら、業界の未来を見据えた新しい仕組みを構築。2020年2月、AIやVR Photoの開発、リモート施工管理ロボットなどを展開する株式会社log buildを立ち上げる。建築業界に携わり約30年、業界DXの始め方や仕組みを伝えるべく全国の建設会社への講演も多数。
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山田 航也横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。