好きな場所で借りて好きな場所で返す新カーシェアサービス「LOMACA」が「車載型EVバイク」を搭載したカーシェアを開始

株式会社LOMAはソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社が提供するLPWA(低消費電力の広域無線通信技術)の無線通信サービス「ELTRES IoTネットワークサービス」(以下、ELTRES)、株式会社東海理化が提供するDigitalkeyとFREEKEYアプリの技術提供を受けて、2021年5月より福岡市内で「車載型EVバイク」を搭載したカーシェアのUBER版、好きな場所で借りて好きな場所で返す「LOMACA」の実証実験をスタートさせたことを発表した。


好きな場所で借りて好きな場所で返す「LOMACA」

駅前レンタカーは事前予約が必要で必要な時にはすぐには借りられない。また、個人間カーシェアは事前コミュニケーションに時間と手間がかかる。定額カーリースは使用しない月でも毎月の支払いや駐車コストが発生する。駐車場型カーシェアはコロナ禍の滅菌対策が不透明で人気エリアでは在庫がないことがある。

「LOMACA」はカーシェアの優位点(非対面・非接触)+レンタカーの優位点(清掃・除菌・点検整備)をハイブリッド化したサービス。借りたい車を希望の場所へすぐに届け、好きな場所(時間貸駐車場)で返却できる。同社は物流スタートアップとして半径3キロ圏内を20分以内で配送するAI仮想スーパーの仕組みをカーシェアに応用。AIが需要予測したカーシェアの車を需要予測したエリアへ事前配置し、注文後20分以内にカーシェアの車を届ける。


日本初車載型EVバイク搭載

車載型EVバイクのイメージ

同サービスは現在、SONYのELTRESと東海理化のFREEKEY BOXの大手2社の技術提供を受け福岡市内限定の実証実験を行っている。自動車に搭載し、ハード・ソフトとしての機能確認、実フィールドでユーザーが利用した結果得られた課題や利用状況等を確認している。


「LOMACA」の5つの特徴

1.顧客の指定する場所へカーシェアの車をお届け
「LOMACA」は営業拠点とするエリアから半径5キロ圏内を商圏と捉え注文後30分以内にカーシェアの車を届ける。


2.近隣のコインパーキングに駐車して返却
顧客の返却を希望するエリアの近隣のコインパーキングに駐車することで返却完了。SONYのELTRESを活用してGPS情報に基づきカーシェアの駐車位置を特定(福岡市内限定)して「LOMACA」の車の回収を行う。

3.「LOMACA」はレンタカーとは異なり無人で貸出、無人で返却も可能
東海理化が提供する「Digitalkey」と「FREEKEYアプリ」を活用してカーシェアの使用時間を管理し、「LOMACA」の鍵開閉時間の権限を1次的に顧客に提供する。顧客の希望する駐車場へ車を届け、無人で受付・返却を完了でき、非対面・非接触で「LOMACA」のサービスを提供している。

4.2020年3月に3台で「LOMACA」をスタート現在60台を突破(福岡市内のみ)
2022年3月期までに福岡市内10拠点200台の増車を計画する。既存のレンタカー店はコロナ禍により旅行者の往来の減少を受け廃業もしくは業績の伸び悩みが発生しているが、「LOMACA」は拠点より半径5キロに商圏を絞ることで周辺住民の潜在的な需要を取り込むため安定的な営業活動を行っている。車の所有から必要な時に車を利用する社会変革を体現し、2022年3月期には年商3億円を目指す。

5.車の清掃・除菌について
新型コロナウイルスの影響により一般的なカーシェアサービスは顧客の使用後の清掃・除菌が社会問題となりつつある。「LOMACA」は一般的なカーシェアサービスとは異なり常に顧客が「LOMACA」のサービス使用後、清掃・除菌作業をスタッフが必ず1台1台丁寧に行う。




今後の展開

ラストワンマイルをアシストするLOMAが提供するサービス「LOMACA」は近い未来すべての車が自動運転化する前に車の利用のプラットフォームを目指す。現在は福岡市内限定で実証実験を行っているが、政令指定都市を中心に2027年までに500拠点250億円を目指す。同社は全国のレンタカー会社・自動車ディラー・中古車販売店との協業を進め、車の所有から利用への社会変革ニーズを取り込んでいく。

関連サイト
株式会社LOMA

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山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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