株式会社ソラコムは2021年6月22日、AIカメラ「S+ Camera Basic(サープラスカメラベーシック)」に、ソニーセミコンダクタソリューションズ製のAI処理機能搭載イメージセンサーを組み込んだ高性能モデル「S+ Camera Basic Smart Edition」を発表した。
「S+ Camera」は、IoTプラットフォームSORACOMのノウハウを活かしたAIカメラだ。2020年7月の発売以来、そのリーズナブルな価格と、手軽に設置・運用できることから商業施設の混雑度可視化、工場や倉庫の入退室管理や園芸施設での農作物管理などに使われてきた。
今回の新モデルでは、ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社のインテリジェントビジョンセンサー「IMX500」を搭載。「IMX500」には、イメージセンサーにAIモデルを実行するDSP(Digital Signal Processor)が組み込まれているため、撮影したカメラ画像を高速に処理することができる。そのため、これまではアクセラレータや専用の機器が必要であった処理速度を要する用途、例えば、高速に動く人やモノの動態トラッキングや、スピーディに流れる工場レーンにおける不良品の検出などへの利用も可能となる。加えて、IMX500上で動くAIモデルが、ウェブコンソールを通じて遠隔からの更新もできる。
価格は1台あたり71,280円(税込、送料別)。個数限定で予約受付、9月初旬の発送開始を予定している。なお、同社では、S+ Camera で実行するAIアルゴリズム開発を行うAI パートナーを幅広く募集している。
新モデル「S+ Camera Basic Smart Edition」の特徴
IoT通信搭載で簡単に設置可能な同モデルは、Linuxベースの小型コンピューターを内蔵しており、カメラ側でAIモデルを実行できる。ユーザーはウェブコンソールから、撮影した画像やカメラの状態の確認、さらには遠隔にあるカメラに対してセルラー回線経由でセキュアにアクセスし、 オンデマンドでAIアルゴリズムの更新を行うことが可能だ。
IMX500上で高速稼働するAIモデルを利用可能
ソニーセミコンダクタソリューションズ社が提供するIMX500上で高速稼働する有償/無償のAIモデルが利用できる。
セルラー回線標準搭載
データの送受信にセルラー回線を利用するため、ネットワーク環境の構築が不要。データの漏洩リスクもなく、通信切断時も自動で復旧する。
アルゴリズムの遠隔更新
エッジ処理ができ、専用のコンソールからアルゴリズムを遠隔操作で更新可能。OS停止時も自動で再起動するため、設置作業以外で現場に赴く必要がない。
かんたん設置
電源に接続するだけですぐに利用可能。さらに、汎用マウントを利用すれば設置場所を選ばない。
7つのサンプルアルゴリズムを無料提供
S+ Camera Basicでは、ユーザーが開発したAIアルゴリズムはもちろん、ソラコムが提供する身近な利用を想定したサンプルアルゴリズムを利用可能だ。【※現在提供中の7つのサンプルアルゴリズム:定期画像送信、顔検出、顔認識(プライバシー)、差分動画、数字/文字読み取り、物体検出、物体検出(動画)】
▼ S+ Camera Basic Smart Edition 概要
価格 | 71,280円(税込、送料別) |
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セット内容 | 本体、ACアダプタ、汎用型マグネットマウント、SORACOM 特定地域向け IoT SIMカード plan-D サイズ:マイクロ(データ通信のみ) ※別途「SORACOM Mosaic」「SORACOM Inventory」「SORACOM Harvest Files」「特定地域向け IoT SIM plan-D」の月額料金がかかる。また、「SORACOM Napter」「SORACOM Harvest Data」など他のSORACOMサービスを利用する場合は、その利用料金も必要になる。 |
予約開始日 | 2021年6月22日 |
提供開始日 | 2021年9月初旬 |
公式サイト | https://soracom.com/ja-jp/service/spluscamera |
株式会社ソラコム