三井不動産の日本橋音声ナビ「インクルーシブ・ナビ」を機能拡張!車いす利用者や視覚障がい者にも安心な街づくりを推進

「インクルーシブ・ナビ」は、清水建設と日本IBMの共同開発による屋内外音声ナビゲーション・システム。IBM Watsonの対話機能と連携している。

三井不動産株式会社は、江戸時代から共助の精神が根付く街である日本橋においてインクルーシブ(「ソーシャル・インクルージョン/社会的包摂」という言葉から派生した「あらゆる人を孤立や排除から援護し支え合う」という理念)な取り組みを加速させている。

2021年7月7日、同社は2019年10月から実装を開始した高精度音声ナビゲーション・システム「インクルーシブ・ナビ」の導入エリア拡張と、7月15日(木)から開始となる事前予約可能なベビーカーレンタルサービスの導入、そして、同社が特別協賛をしている株式会社オリィ研究所が手掛ける常設実験店「分身ロボットカフェDAWN ver.β」のオープンなど、エリア全体での取り組みを広げることを発表した。



今回のリリースのポイント

同社は、下記取り組みを通じて日本橋におけるインクルーシブな街づくりを推進していくと述べている。

1. 国内で初めて大規模屋内を対象とした高精度音声ナビゲーション・システム「インクルーシブ・ナビ」の導入エリアを7月7日より約35,000㎡に拡張。車いす利用者や視覚障がい者の方を含めたすべての人が安心して過ごせる街づくりを推進する。
2. JRの駅を中心に展開している「ベビカル」と提携した事前予約可能なベビーカーレンタルサービスを、7月15日(木)からコレド室町にて開始。子供と気軽に外出が楽しめる街づくりを進めている。
3. 難病などで外出困難な方がロボットを遠隔操作して接客を行う「分身ロボットカフェDAWN ver.β(ドーン バージョンベータ)」常設実験店が当社の日本橋ライフサイエンスビル3の1階に6月21日(月)オープン。多様な人材が活躍できる社会の実現を促進していく。

オリィ研究所 分身ロボットカフェDAWN ver.β

インクルーシブ・ナビ利用の様子




「インクルーシブ・ナビ」エリア拡張

三井不動産、清水建設株式会社、日本アイ・ビー・エム株式会社(日本IBM)の3社が共同展開する高精度音声ナビゲーション・システム「インクルーシブ・ナビ」の導入エリアを一般社団法人日本橋室町エリアマネジメント(日本橋室町エリアマネジメント)、野村不動産株式会社(以下、野村不動産)と共に2021年7月7日から順次拡大する。日本橋室町エリアの商業施設のみならず、商業施設間を移動するときに通行する地下歩道にまでエリアを拡張することで、利用者ごとの状況に応じて気軽に訪れる街を目指す。


高精度音声ナビゲーション・システム「インクルーシブ・ナビ」の特徴

清水建設と日本IBMの共同開発による屋内外音声ナビゲーション・システムと、IBM Watsonの対話機能が連携。AIを駆使した高精度のナビゲーションを実現した。車いす利用者にはエレベーターでのルートを案内する等、利用者に応じて目的地までの最適ルートをアプリで案内。高い測位精度をもとに、地図、音声、またはスマートフォンの振動を通じてスムーズに誘導する。また、多機能トイレ位置、エレベーターのボタン位置、店舗情報など利用者のニーズに配慮した詳細案内を用意。4か国語(日、英、中、韓)による案内(音声案内は日英のみ対応)や自動ルート再探索機能を搭載した。

【国土交通省「高精度測位社会プロジェクト」への参加およびパブリックタグの活用】
三井不動産、日本橋室町エリアマネジメントおよび清水建設の3社は高精度音声ナビゲーション・システム「インクルーシブ・ナビ」を通じて、今年度、国土交通省が高精度測位社会プロジェクトで実施する事業に応募した。同プロジェクトは、訪日外国人、高齢者、障がい者を含む誰もが目的地へ円滑に移動できる社会の実現を目指すものだ。屋内・地下空間の位置情報サービスの活用促進に加え、利用者へのアンケート調査等を通じたニーズ調査、サービス利活用検証を行う予定だ。同プロジェクト実施結果を踏まえ「インクルーシブ・ナビ」のさらなるサービス向上と日本橋から発信する持続可能な社会に向けた取り組みを推進する。




インクルーシブ・ナビ エリア拡張にあたっての各社の役割

日本橋室町エリアマネジメントが東京メトロ三越前駅地下歩道・江戸桜通り地下歩道の占用許可を取得し、同社がコレド室町テラス、野村不動産がYUITO日本橋室町野村ビルの店舗情報、平面図情報を提供。清水建設がビーコンを設置し、来街者の所在位置を測位・検出するシステムとナビゲーション用地図を作成。日本IBMが対話による音声ナビゲーション機能など、システム全体の構築を支援している。

高精度音声ナビゲーション・システム「インクルーシブ・ナビ」利用画面例


「ベビカル」と提携した事前予約可能なベビーカーレンタルサービス開始

JREベビーカーシェアリング有限責任事業組合(組合員:東日本旅客鉄道株式会社、株式会社ジェイアール東日本企画)が、「子供たちと、気軽に外出できる社会」の実現を目指し、首都圏主要駅を中心に2021年4月22日より実施しているベビーカーレンタルサービス「ベビカル」と提携し、2021年7月15日(木)よりコレド室町1 地下1階の日本橋案内所にて同サービスを開始。気軽に子供と一緒に日本橋の街歩きや買い物を楽しめる街づくりを目指していく。なお、「ベビカル」は東京駅、新宿駅、池袋駅、横浜駅、川崎駅、立川駅、舞浜駅など首都圏主要駅を中心に、19箇所にてサービスを展開している。

▼同サービスの概要

特徴 ・事前に予約可能なので、自分のベビーカーを持たずに外出先が楽しめる。
・キャンセルも貸出開始の5分前まで可能なため、急な予定の変更にも対応できる。
・施設の外に持ち出すことが可能。また、最短1時間から利用できるので、子様が寝てしまったなどのちょっとした利用も可能だ。
・最大7日間まで利用できるため、旅行や帰省中にも使える。
貸出場所 コレド室町1 地下1階「日本橋案内所」
利用方法 「ベビカル」のWEBサイトからユーザー登録後、予約。
利用料金 はじめの1時間¥250、以降30分につき¥100、貸出開始から12時間まで最大¥1,500、12時間経過後は30分につき¥100。
キャンペーン 日本橋案内所にて、ベビカルを使ってベビーカーレンタルサービスを利用したユーザーは、ベビーカー返却の際に、コレド室町・コレド日本橋で利用できる買物券(500円)がもらえる。※日本橋案内所以外で貸出しのベビーカーは対象外



分身ロボットカフェDAWN ver.β

オリィ研究所が手掛ける「分身ロボットカフェDAWN ver.β」は、重度の障がいなどで外出困難な方が分身ロボット「OriHime(オリヒメ)」などを遠隔操作して接客を行う常設実験店で、日本橋ライフサイエンスビルディング3(東京都中央区日本橋本町3丁目8-3)1階で6月21日(月)からオープンし、6月22日(火)から一般向け営業を開始。店内では、遠隔操作を行うパイロットが利用者との会話を進めながら淹れたてのコーヒーを提供するほか、食事支援が必要な利用者への調理器具貸出など、様々な人に配慮した空間となっている。なお、同社は、オリィ研究所の“人類の孤独の解消”という会社理念に共感し、「分身ロボットカフェDAWN ver.β」に特別協賛を行っている。

▼同カフェの概要

店舗名 分身ロボットカフェDAWN ver.β(ドーン バージョンベータ)
営業時間 10:00〜19:00 ※OriHimeが接客する席の営業時間は店舗全体の営業時間と異なる場合がある。
定休日 不定休(メンテナンスによる休業の場合は公式サイトなどで告知)
席数 約70席
面積 約300平方m(うち、カフェエリア:190平方m)


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