中西金属工業 藤井寺市で自動床洗浄ロボットと除菌ロボットの実証実験を実施 商業施設や公共施設での活躍の可能性を確認

中西金属工業株式会社は藤井寺市、イオン藤井寺ショッピングセンターとの公民連携による、コロナ禍の課題解決や安心安全を届ける取り組みとして、中西金属工業が販売する自動床洗浄ロボットや除菌ロボットの実証実験を実施したことを発表した。


実証実験の背景

新型コロナウィルス感染症の拡大が続いており、収束の兆しが見えない状況となっている。宿泊施設、公共機関、商業施設、医療・福祉施設、空港など人が多く集まる施設では、感染防止対策のため、日々の除菌作業や洗浄作業を行う必要があるため、作業負担や感染リスクへの不安が問題となっている。中西金属工業は除菌作業や洗浄作業にかかる負担、感染リスクに対する不安、人手不足などの現場の悩みを解決するため、自律走行の除菌ロボットや自動床洗浄ロボットを販売している。

藤井寺市は社会課題・地域課題に対する新たなアプローチを目的として、公民連携に力をいれており、令和2年より公民連携のワンストップ窓口として「企業パートナーシップデスク」を設置し、取り組みを進めている。

今回両者が「藤井寺市民に如何に安全・安心を担保・提供できるか」という共有のテーマを持ち、藤井寺市は中西金属工業の製品を全国をリードするような先進事例を「藤井寺モデル」として展開、中西金属工業は商業施設での運用例として、現場への導入を推進するために実証実証を行うこととなった。


なお、中西金属工業の除菌ロボットは過去にも藤井寺市立保健センター、大阪府内ホテルで実証実験を行っている。


自動床洗浄ロボット「ROBO Cleaper」の実証実験

2021年6月21日(月)から6月25日(金)に、藤井寺市役所にて自動床洗浄ロボット「ROBO Cleaper」による床洗浄の実証実験を実施。

「ROBO Cleaper」は最大清掃面積2,500平方メートル、テニスコート9.6面分の広さを清掃可能。周囲の状況を判断しながら、安全走行を行い、障害物を検知した場合は回避して清掃を続ける。トレース作業の必要なしで手間がかからない。


実証実験では2021年6月21日から6月25日の期間、市役所閉館後にROBO Cleaperを稼働開始。ROBO Cleaperの操作については、操作説明した上で市役所の人が操作した。清掃場所は1F ロビー。


実施結果では期間中はROBO Cleaperの異常停止やトラブル等の問題もなく自動床洗浄を行え、市役所の人からは「操作が簡単で使用しやすい」というポジティブな感想を得ることができたとしている。


除菌ロボット「R-Paca」実証実験

2021年7月10日(土)から7月15日(木)には、イオン藤井寺ショッピングセンターにて除菌ロボット「R-Paca」による除菌作業の実証実験を実施した。

「R-Paca」は紫外線の波長域の中で除菌力が高いとされるUV-C254nmを照射するユニットを搭載。除菌液噴霧との組み合わせによるW除菌で高効果の除菌力を発揮する。高度な障害物検知機能と障害物回避技術で安全に除菌作業を行えるほか、ロボット本体には3Dカメラも内蔵されているため、除菌作業の様子をタブレット上で確認することも可能。なお、紫外線ランプには自動開閉カバーが付き、走行中・待機中は閉まっているため漏れや破損の心配はない。

紫外線照射のみ、除菌液噴霧のみ、W除菌など使用環境により選択できる。また、目的に合わせて次亜塩素酸水など除菌液を取り替えることが可能。稼働日時を予約することで無人での夜間の除菌作業も可能。

実証実験では2021年7月10日~7月15日の期間、営業時間中に「こふん広場」内または周辺にてR-Pacaによる除菌液噴霧で除菌作業を行った。営業終了後はタイマー機能を活用して、「こふん広場」周辺を除菌効果が高い紫外線照射と除菌液噴霧のW除菌を行った。


現場担当者による監視のもと、周囲に一般利用者がいる環境で自動運転し、除菌液噴霧による除菌作業を実施し、動作確認を行った。イオン藤井寺ショッピングセンターより「除菌ロボットはお客さまの目を引き、注目があった」という感想を得た。

今回の実証実験により、自動床洗浄ロボットや除菌ロボットの、商業施設や公共施設の現場での活躍の可能性が確認できた。また、商業施設や公共施設が抱える課題も明確になり、今後は製品で課題を解決できるように尽力し、導入を推進していくとしている。

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山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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