ワクチン接種の研修に「VR注射シミュレーター」を活用 VRで筋肉注射の研修を効率的に実施 高知県室戸市
2021年8月20日
By 山田 航也
イマクリエイト株式会社は一般社団法人EpiNurseが2021年8月18日に高知県室戸市において実施したVRを活用したワクチン接種研修に「VR注射シミュレーター」を提供したことを発表した。
「VR注射シミュレーター」で筋肉注射の研修を実施
依然として感染拡大の収まらない新型コロナウイルスに対してワクチンの接種が全国的に行われてきている中、ワクチン接種人口拡大のためワクチン接種の担い手確保が課題となっている。疫学(Epidemiology)と看護学(Nursing)を組み合わせた方法論を防災・減災に実践する一般社団法人EpiNurseは、バーチャルテクノロジーでカラダの動きをデータ化し社会実装を進めるイマクリエイト株式会社と連携し、同社の開発する「VR注射シミュレーター」を用いて研修を実施した。
「VR注射シミュレーター」を用いた研修の様子
研修者がVRヘッドセットを通して見えている映像
「VR注射シミュレーター」は注射に慣れていない医療関係者でも筋肉注射の研修を効率的に行う為のVRコンテンツであり、教育の為の人材を派遣することが難しい僻地やコロナ禍において多人数の集まることができない状況においても、効率的にワクチン接種のトレーニングを行えるのが特徴。
今回の取り組みでは、VRを用いたワクチン接種研修の他、XRクリエイティブプラットフォームSTYLYを用いて室戸市と東京に拠点を構えるイマクリエイト社をオンラインで接続し、VR空間内においてディスカッションが行われた。
VR空間内でのディスカッションの様子
高知県室戸市長 植田壯一郎氏からのコメント
VR研修を実際に体験し、ただただ驚いたとともに役に立つものだということを理解しました。今、喫緊の課題であるワクチン接種の問題に取り組む中で、どこにいても内容も最新に更新し共有しつつ、教え合い、理解し合えるツールだとわかりました。またVRは医療だけでなく地域産業にもいろいろ使えるのではないかとイメージを膨らませながら体験していましたので、また今後とも多様な開発を一緒にさせて頂ければと考えております。
一般社団法人EpiNurse神原咲子代表理事のコメント
今までの看護演習が、テキストを見ながらが基本であったのが、最近は動画などで確認できるようになったりオンライン会議で議論できるようことが非常に画期的だと思っていました。しかし、今回VRを導入することによって、視覚的に確認しながら、動作の練習できるのはまた新しいステップに一気に拡張したと思いました。看護研究で、筋肉注射練習用の筋肉を3Dプリンタで作る試みもしていたところで、そういうものと一緒にすることでさらにいろいろな可能性が広がると思いました。
ABOUT THE AUTHOR /
山田 航也横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。