シャープが首掛けタイプのAIネックスピーカー「AQUOS サウンドパートナーAN-SC1」を発表 Alexa対応、テレワークや家事に

シャープは、首にかけるタイプのオープンイヤー型のウェアラブルAIスピーカー「AQUOS サウンドパートナー AN-SC1」を開発したことを発表した。クラウドファンディング「GREEN FUNDING」にて2021年9月2日より支援募集を開始する。先着制で価格は19,000円(税込)。「AN-SC1」は、シャープが進めている「AIoT」コンセプトに基づき、音声アシスタント機能を新たに搭載、Alexa対応のデバイスとなった。

オープンイヤー型のウェアラブルAIスピーカー「AQUOS サウンドパートナー AN-SC1」。左は同梱のBluetooth送信機

首にかけるタイプで耳をふさがないので、家事や他の作業をし「ながら」の利用が進んでいる(イメージ)

■動画 SHARP AQUOSサウンドパートナー

シャープは発表に合わせて報道関係者向けのオンライン発表会を開催。ステイホーム需要もあって「AQUOS サウンドパートナー」シリーズの販売は好調で、世界累計出荷台数が約38万台に達していることを明らかにした(2021年7月末時点)。

記者発表会に登壇したシャープ株式会社 スマートディスプレイシステム事業本部 オーディオ事業部 事業部長の片山修氏(左)と、同 営業部 主任 土屋美喜氏


AQUOS サウンドパートナーの特徴

「AQUOS サウンドパートナー」は首にかけて使用するタイプのスピーカー。使い方はワイアレスヘッドフォンと同様だが、耳をふさがないため、周囲の音を遮ることなく、テレビやスマートフォンの音声を耳元で聴くことができる。また、マイクを搭載しているので、スマートフォンのハンズフリー通話、パソコンのビデオ会議やテレワークでの利用、音声アシスタントを通じてスマートホーム製品への指示等に活用できる。

テレビの視聴に利用(イメージ)

学習・勉強に利用(イメージ)



身につけるスマートスピーカー

今回は、「AQUOS サウンドパートナー」シリーズとして初めてWi-Fi接続に対応、音声アシスタント機能(Amazon Alexa)と連携し、スマートスピーカーとなった。音声操作により、クラウド上の音声アシスタントを介して、ニュースや音楽を聞いたり、調べものをしたりするなど、さまざまなサービスが利用できる。


また、テレビ、エアコンなどの家電製品や照明器具など、音声アシスタント対応機器の音声操作もできる。身につけて使用するので、キッチンや寝室、ベランダなど、さまざまな場所で操作が可能。生活防水にも対応しているため、キッチンや洗面所でも安心して使用できる。

スマートホーム対応のテレビに音声で指示をしたり、電子レンジにレシピを聞いたりなど、家電との会話が進む?

Amazon Alexaを通じた音声操作によって、Alexaに対応したさまざまなサービスが利用できる。例えば、音楽のジャンルを対話によりリクエストして音楽配信サービスが選曲した音楽を楽しんだり、アラームやタイマー、インターネット検索など生活に便利な機能、スポーツの試合結果を聞くなどが可能(Alexaの独自機能、搭載機器同士の通話やメッセージなど、一部利用できないサービスもある。Alexa対応の全機能が保証されているわけではない)。
なお、Alexaの起動は本体側面のアクションボタンによる操作が必要だ。「アレクサ」などのウェイクワード(音声)での起動には対応していない。


主な特長
1.テレビやスマートフォンなどの音声がワイヤレスで楽しめる
2.Wi-Fi接続に対応し、音声アシスタント機能を搭載。音声操作で音楽鑑賞や家電の操作が可能
3.約92gの軽量設計により長時間の使用も快適

テレビやスマートフォン、パソコンなどとBluetoothで接続。ワイヤレスでテレビの音声やスマートフォンの音楽などを楽しむことができる。また、本体にマイクを搭載しているため、スマートフォンのハンズフリー通話、パソコンとつないでビデオ会議などにも使用できる。更には、掃除をしながら音楽を聴いたり、テレビを見ながら調べものをしたりなど「ながら利用」に最適、としている。
重量は約92gと軽量に抑えた(ただし、従来の「AN-SS2」と比較すると10gほど重くなっている)。そのため長時間の使用も可能としている。

音響技術としては、音が効率よく耳に向かうように設計された「リフレクター構造」のスピーカーを採用、はっきりと音声が聞こえることを重視した。同梱のBluetooth送信機は低遅延コーデック「Qualcomm aptX Low Latency」に対応。テレビの映像と音声のズレを抑える機能がある(送信機から約10m以内)。また、本機2台で同時に同じテレビの音声が聴ける「デュアルストリーミング」にも対応している。


■クラウドファンディング募集モデルの仕様と従来機種との比較


販売はクラウドファンディングを通じて

同社はマーケティングの動向を見る意味もあって「AN-SC1」をクラウドファンディングで支援者を募集。現時点では家電量販店等での一般販売は予定していない。


クラウドファンディングサービス「GREEN FUNDING」での支援者募集について
◆URL:https://greenfunding.jp/portals/pages/aquos_ai_soundpartner
◆募集期間:2021年9月2日(木)~ 10月31日(日)
*商品の発送は、2022年1月以降を予定。
◆先着価格(税込):19,000円(台数限定)より


シャープのオーディオ製品の歴史

シャープは数多くの発明的な製品をリリースしてきたことで知られているが、オーディオ分野においても、1925年に国産第一号の鉱石ラジオ、1981年にレコード両面自動演奏ステレオ、1999年に当時最小最軽量のMDヘッドフォンプレイヤー、1999年に世界初の「1ビットアンプ」などを発売してきた。



現在は主力製品として、サウンドバー/ホームシアター「AQUOSオーディオ」とネックスピーカー「AQUOSサウンドハートナー」シリーズがある。


「AQUOS サウンドパートナー」は首にかけて使用するタイプのスピーカーで、2018年に「AN-SS1」を発売、2019年に「AN-SX7」、2020年に「AN-SS2」、今回発表の「AN-SC1」は4代目の新製品(クラウドファンディング含む)となる。



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神崎 洋治

神崎洋治(こうざきようじ) TRISEC International,Inc.代表 「Pepperの衝撃! パーソナルロボットが変える社会とビジネス」(日経BP社)や「人工知能がよ~くわかる本」(秀和システム)の著者。 デジタルカメラ、ロボット、AI、インターネット、セキュリティなどに詳しいテクニカルライター兼コンサルタント。教員免許所有。PC周辺機器メーカーで商品企画、広告、販促、イベント等の責任者を担当。インターネット黎明期に独立してシリコンバレーに渡米。アスキー特派員として海外のベンチャー企業や新製品、各種イベントを取材。日経パソコンや日経ベストPC、月刊アスキー等で連載を執筆したほか、新聞等にも数多く寄稿。IT関連の著書多数(アマゾンの著者ページ)。

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