治療用インソールは扁平足治療に効果あり? NECと帝京大学が「歩容」を見える化するIoT研究で連携
日本電気株式会社(以下、NEC)は帝京大学と共同研究契約を締結し、帝京大学医学部附属溝口病院が行う、扁平足患者の「歩容(≒歩行の質)」に治療用インソールが与える影響を見える化する研究に参画し、先端IoT技術を提供することを発表した。
患者の「歩容」を見える化し、変化を解析
扁平足は成人の約15%が発症すると言われており、足のアーチを支える腱の損傷などが原因で足部のアーチ(土踏まず)が低下し、足部の痛みやバランス不良をきたすことがある。症例の大部分を占める軽症例ではインソールによる治療が多く用いられるが、その治療効果については患者による主観的な評価が中心だった。客観的な評価方法としてはモーションキャプチャーなどを使用した歩行時の足の動きを記録・解析する方法があるが、大掛かりな機器が必要であり実施場所も限定されるなど、医療・リハビリの現場での利用には課題があった。
研究では治療用インソールにNECの歩行分析センサを取り付け、患者の「歩容」を定量化して客観的評価を行う。センサは歩行速度、歩幅、接地角度などを測定することが可能で、測定されたデータは自動的にスマートフォンを経由してクラウドに送信される。NECはこれまで蓄積したウェルネス・ソリューションのノウハウと、独自の「歩容推定モデル」を活用することで、センサが測定した歩行軌跡を基に「歩容」を推定し、溝口病院が治療用インソールによる「歩容」の変化を解析する。
NECはIoTとその活用ノウハウの提供より、扁平足のインソール治療の効果について、医療・リハビリの現場で容易に利用可能な定量的評価方法の確立に貢献する。なお、研究は2021年9月から2023年3月まで実施する。
センサで計測できるデータについて
NECはAI技術をはじめ、時代に即した安全・安心な製品・サービスを提供することで、医療におけるデジタルトランスフォーメーションを加速し、人々が活き活きと暮らすことができる健康長寿社会の実現を目指す。
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山田 航也横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。