Report Oceanはスマートスピーカーや音声アシスタントに関する新しいレポートを2021年8月25日に発表した。これによると「世界のスマートスピーカーの2020年の市場規模は約71億4,000万米ドル(約7,854億円)であり、2021年から2027年に17.1%以上の健全な成長率が見込まれている」としている。
スマートスピーカー市場の概要
スマートスピーカーは、Bluetooth、Wi-Fi、またはその他の無線通信機能を持つワイヤレススピーカーのうち、クラウドのAI音声アシスタントと連携して稼働するもの。Amazon Alexaと連携した「Echo」や、Googleアシスタントと連携した「Google Home」や「Google Nest」シリーズなどか知られている。
同レポートによれば「ここ数年、スマートスピーカーは、コンシューマー向けテクノロジー市場をコントロールする最新の技術開発とみなされ、通常、音声コマンドによって操作され、音楽を聴いたり、オンラインショッピングをしたり、オンラインで料理の出前を取ったりといったタスクを実行します。また、最新ニュースの取得、気象情報の収集、日常業務のリストアップ、スマート家電との連携など、さまざまな機能を備えています。
これらの機能は、他の技術的な発明やサービスよりもスマートスピーカー市場に優位性をもたらし、世界的な市場成長の原動力となっています」と解説している。
スマートホームの拡大が追い風に、一方の課題は・・
また、「さらに世界中でスマートホームの数が増加していること、パーソナライゼーションの傾向が強まっていること、個人の可処分所得が増加していることなどが、予測期間における市場のCAGRの要因となっています。欧州連合(EU)によると、2019年末までに欧州と北米で6,800万戸の住宅がスマート化されると予想されています。
同様に、情報源によると、2014年から2019年の間に、スマートホームシステムを採用する世帯数は、2019年には約3,820万軒のスマートホームになると予想されています。これにより、世界的にスマートスピーカーの需要が増幅されることが予想されます。
また、COVID-19が世界中で発生したことにより、スマートスピーカー業界に悪影響を及ぼしています。政府による閉鎖措置により、製造業やEコマースプラットフォームが一時的に停止したため、生産量が大幅に減少し、近年の市場成長の大きな課題となっています。さらに、電力、接続範囲、互換性に関する問題や、プライバシーやセキュリティに関する懸念は、2021~2027年の予測期間において、市場成長を阻害するいくつかの要因となっています」と続けている。
更に同リリースでは、世界のスマートスピーカー市場の主要な地域は、アジア太平洋地域、北米、ヨーロッパ、ラテンアメリカ、その他の地域、などと分析されている。北米は、スマートスピーカーの普及率が高く、多数の企業が進出していることから、市場シェアの面で世界をリードする重要な地域とされている。一方、アジア太平洋地域は、2021年から2027年までの予測期間において、最も高い成長率/CAGRを示すと予想される。スマートホーム化の進展や個人の可処分所得の増加などの要因により、アジア太平洋地域のスマートスピーカー市場は有利な成長が見込まれている、としている。
詳細なレポートは有料だが、購入する前に無料のサンプルページを確認することができる。
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