【香り×AI×IoT】IoTにおいセンサーに日本酒職人の嗅覚を搭載 日本酒と畜産をテーマに実証実験 においで生物資源の利活用を促進

香り×AI×IoTで「においの“なんとなく”をなくす」ことを目指す株式会社レボーン(以下、REVORN)は、三重大学大学院生物資源学研究科 内藤啓貴助教と共に、生物資源分野において、REVORNで独自開発したIoTにおいセンサー「Obre」(オブレ)を活用した実証実験を2021年9月1日から開始することを発表した。


IoTにおいセンサーを「日本酒」「畜産」分野で活用

三重大学生物資源学部ではかねてより人類が生きていく上で欠かせない多様な生物資源とそれを育む環境について広く教育研究し、生物資源を適切に利用することで、枯渇することなく持続的に利用することを目指している。実証実験では研究対象として「日本酒」と「畜産」をテーマに取り上げ、REVORNのにおいセンサーや知見、AI技術を活用し、生物資源の生産と利用、その生産を支える環境維持を目指す。

REVORNは独自開発のIoTにおいセンサー「Obre」を提供することで、これまでにない“におい”への科学的なアプローチによって、生物資源の持続可能な利用の促進を視野に入れた、においの分析や研究支援を行っていく。


「日本酒」分野

今まで日本酒職人が五感を駆使して行ってきた麹などの工程管理を科学的に分析することに加え、日本酒の商品特徴のひとつである香りの芳醇さを数値化することで、より客観的に評価し、表現することも目指している。

日本酒のにおいデータ取得の様子


「畜産」分野

家畜の体調観察と管理に関して、従来の食物量の管理などに加え、においセンサーとAIを用いて、家畜のにおいなどの情報を数値化することで、新たな管理方法の開発の可能性を探っていく。

家畜の様子

三重大学生物資源学部生物資源研究 内藤啓貴 助教のコメント

「私は三重大学の生物資源学部にて『データに基づいてフードシステムを持続的かつ豊かに』というコンセプトで、センシング・データサイエンス研究を行っています。特に現在は、日本が誇る日本酒・肉牛産業の発展に貢献することを目指し、生産・消費現場において複数のセンシング技術を用いた研究を行っています。この度REVORN社のにおいセンシングデータが加わることで、現場の感覚に頼っていた暗黙知の可視化が飛躍的に促進すると考えます。私は、自身の専門性を活かしてデータから有用な因子を抽出し、より持続的かつ効率的な生物資源の利活用に結び付くカギを探索していきたいと考えています。」

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山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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