テクノロジーによる持続可能な食インフラの創造に取り組むTechMagic株式会社は、日清食品株式会社が進める「完全栄養食メニュー」の研究において、盛り付け作業や栄養バランス調整を自動で担う調理ロボットの開発・実装を目指し共同開発契約を締結したことを発表した。また、同社はシリーズBラウンドで15億円の資金調達を実施したことも発表した。
将来的には「スマートキッチン」の実現などを視野に
創業以来、TechMagicは大手外食チェーンや食品工場を保有する企業向けに、ハードウェアとソフトウェア両方の技術を高度に融合した調理ロボット・業務ロボットの開発を行っている。調理ロボット・業務ロボットによる一連の作業を自動化することで、食産業の未曽有の人手不足、高コストによる低収益構造改善を目指してきた。食領域に特化したロボット開発を一気通貫で実現できる点が評価され、共同開発契約の締結に至った。なお、TechMagicが今回行ったシリーズBの第三者割当増資に日清食品の親会社である日清食品ホールディングス株式会社が参画する。
今後、日清食品が研究を進める「完全栄養食メニュー」を構成する種類や形状がさまざまな食材について、必要な量を正確に盛り付け、1食に含まれる栄養バランスを自動で整えることを目指す。初期段階では「チンジャオロース」など不定形の食材を具材から判別し、正確に必要量を盛り付ける技術開発に注力する。
将来的には最適な品質を保ちながら食事の調理、盛付けから提供までを完全に自動化する「スマートキッチン」の実現や、個々人の栄養状態や目標摂取数値をデータとしてインプットすることで、その人に合った栄養バランスの食事を調理、提供する“食のパーソナライズサービス”も視野に入れ、取り組む予定。
シリーズBラウンドで15億円の資金調達
テクノロジーによる持続可能な食インフラの創造に取り組むTechMagic株式会社は9月7日、シリーズBラウンドで15億円の資金調達を実施したことを発表した。同ラウンドでは既存投資家のジャフコ グループに加え、新たにSBIインベストメント、JA三井リース、日清食品ホールディングス、DEEPCORE、ダイニングイノベーション創業者西山知義氏を引受先としている。今回の増資により、2018年2月創業以降、2019年9月のジャフコ グループによるシードラウンド、2020年7月のフジマックによるシリーズAラウンドを含む累積調達額は約23億円となる。
今回の資金調達により、以下を行っていくとしている。
2.ハードウェア/ソフトウェア各種要素技術の研究開発強化
3.新たな食体験創造を目的とした新規事業開発
4.1~3を具現化するための、エンジニアをはじめとする各部門の採用強化
■採用情報
TechMagicはエンジニアをはじめとする各ポジションの採用を強化している。
募集職種などの詳細は以下から確認出来る。
【募集職種などの詳細】
https://techmagic.co.jp/recruit/
【採用イベント申込フォーム】
https://forms.gle/x4GePAw3eaGMRvbF7
既存・新規投資家からのコメント
【既存投資家コメント】
ジャフコ グループ / 産学・ライフサイエンス投資グループ シニアアソシエイト 三浦 研吾 氏
フジマック / 代表取締役社長 熊谷 光治 氏
【新規投資家コメント】
SBIインベストメント / 投資部 マネージャー 小野 晃輝 氏
JA三井リース / ICT事業本部 本部長 兼 ICTソリューション部 部長 鶴田 己起 氏
日清食品ホールディングス / 代表取締役COO 兼 日清食品 / 代表取締役社長 安藤 徳隆 氏
DEEPCORE TOKYO 1号投資事業有限責任組合 (運営会社: 株式会社ディープコア) /
Senior Investment Director 左 英樹 氏
ダイニングイノベーション / 創業者 西山 知義 氏
TechMagic株式会社
ABOUT THE AUTHOR /
山田 航也横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。