ビー玉の転がるみちをつくって遊ぶ立体パズル「Quomué」楽しみながら非認知能力の発達を促す
Quomuéはバイオマスプラスチック製の立体パズル。ブロックの表面や内部につくられた溝やトンネルをつなげ、ビー玉の転がるみちをつくって遊ぶ。Quomuéで築ける小さな建築物の種類は無限大。ただし、軽いビー玉はわずかな段差でも転がらずに止まってしまうため、丁寧な作業が必須。それだけにビー玉が思い通りに走り抜けたときに得られる達成感は大きい。楽しく遊びながら、想像力や思考力などの“非認知能力”といわれる能力の発達を促す。
有限会社安藤合成は難しさを楽しむおもちゃ『Quomué』を9月下旬より発売することを発表した。
Quomuéの遊び方
3つの「みち」を自在に組み合わせてビー玉の通り道を作っていく。ブロックを置いたときに上にある溝が「うえのみち」、ブロック内に開いているトンネルは「なかのみち」、ブロックを置いたときに側面にある溝は「よこのみち」と呼ぶ。よこのみちは、同じ形の溝を持つブロックとくっつけることでビー玉が通れるようになる。
【作品例】
Quomuéの知育効果
難しさを楽しむ知的な立体パズルとして、子どもの好奇心と想像力を刺激し、思考力や空間認識力を育む。この知育玩具で遊ぶことで、AI化社会を生き抜くために必要とされる「非認知能力」を自然に育むことが期待できる。非認知能力とは「目標を自ら定めて忍耐強く取り組む」など、学力テストやIQなどでは数値化されにくい力の総称。
Quomuéの学力向上効果
2020年度より小学校で必修となった「プログラミング」の予備教育としてもQuomuéを活用できる。この科目の目的は「プログラミング的思考」を身に着けること。すなわち、自分が意図する一連の活動を実現するために、どのような動きを組み合わせれば良いのかを論理的に考えて実行することが求められる。Quomuéはビー玉を自分が定めたゴールに導くために、どのような形のブロックがあるのかを把握し、その組み合わせを考えるようになる。
Quomuéはエシカル玩具
Quomuéは非食用の「資源米」などを原料とした国産バイオマスプラスチック(ライスレジン)で作られている。本来、捨てられるはずのお米に新たな価値を生み出すライスレジンは、環境への負担を減らしながら、私たちの暮らしを豊かにしてくれる新素材。エシカルとは本来、倫理的な・道徳的なという意味の言葉だが、近頃では広義的に人や環境、社会に優しいという意味で使われている。環境に優しいだけでなく、食品ロスという社会問題の解決にも同時に取り組むからこそ、エコ玩具ではなくエシカル玩具と呼ぶ。
商品開発の経緯
Quomuéが生まれたのはモノづくりが盛んな愛知県豊川市。開発者の山本悠太さんは地元の金融機関で働いていたが、父親が培ってきた技術を引き継ぐために家業で自動車部品製造をしている(有)安藤合成に入った。社会的に脱プラスチックの潮流が強まるなか、長年使い込まれてきた製造設備を活用して、プラスチックで社会貢献ができる商品の開発を志した。
自由自在な形に加工ができて軽くて強度もあるプラスチックは現代社会には欠かせない素材。一方で、海洋ゴミの問題などで石油系プラスチックの削減が求められている。そこで山本は廃棄されるお米を原料としたバイオマスプラスチックに注目した。未来への責任を果たしつつ、既存の設備やノウハウを活かして町工場を存続させていく方法は何か。考え抜いた末に知育玩具「Quomué」を開発した。
商品展開
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山田 航也横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。