Amazonは、2021年9月29日午前1時(日本時間)から最新のAmazonデバイス・機能・サービスの発表会を開催し、15.6インチのディスプレイ画面を搭載した「Echo Show 15」を発表した。従来のEcho Showシリーズはテーブルやデスクに置くタイプだが、「Echo Show 15」は壁に取り付けたり、カウンター等に置くことができる。縦置き、横置きのどちらにも対応していて、置き方によって印象も異なっている。
15.6インチの大きな画面を活かし、スケジュールやメモ、付箋紙など、複数の情報を表示することができる。情報の表示が不要の際はフォトフレームとして写真やアートを自動表示することもできる。
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価格は29,980円(税込)
「Echo Show 15」の価格は29,980円(税込)を予定。日本での発売日は執筆時点で未定だが、販売や予約注文が始まった際にEメールでお知らせが届くサービスが実施される。詳しくは、公式ホームページを参照のこと。
また、別売りの専用スタンドも販売予定(価格未定)。
Alexaウィジェットを搭載
新しくホーム画面には「Alexaウィジェット」を採用。PCのデスクトップ画面のようにカスタマイズできるデザインで、共有カレンダーの表示、買い物やTodoリストの管理、食事のアイデア探しなど、簡単に表示する情報の選択や整理整頓ができる。また、ビジュアルIDによる新たなパーソナライゼーション機能も搭載している。
「ビジュアルID」でパーソナライズされた体験を
新しい「ビジュアルID機能」では、Alexaはユーザーを顔認識し、「Echo Show 15」の画面に表示する情報をパーソナライズすることができる。
ビジュアルIDを登録した後、Echo Show 15の前を歩くと、Alexaがユーザーに合わせてカスタマイズした画面に自動的に切替え、個人のリマインダー、カスタムグリーティング、カレンダーのイベント、最近再生した音楽、家庭内の他の人の個人的なメモなどを表示させることができる。
子供のビジュアルIDを登録しておけば、Alexaは子供を認識したときに「Echo Show 15」のホーム画面には年齢に応じたコンテンツのみを表示するように切り替えることもできる。
また、スマートホーム機器の操作、荷物の追跡、家族へのメモなど、家の中でも外でも常につながって活用することができる。
もちろん従来のEcho Showシリーズと同様に電話やビデオ通話を利用することもできる。
また、家庭用テレビのようにAmazon Prime Video、Netflix、Hulu、更には近日公開予定のSLING TVなどの番組やコンテンツを、1080pのフルHDでストリーミング再生して楽しむこともできる。
次世代型プロセッサー「AZ2」を搭載
従来製品は「Amazon AZ1 Neural Edge」プロセッサが搭載されていたが、「Echo Show 15」には新開発の次世代「Amazon AZ2 Neural Edge」プロセッサが搭載される。「Amazon AZ2 Neural Edge」はクアッドコアの拡張性あるアーキテクチャーを採用した機械学習(ML)推論エンジン。Amazonが独自設計したAZ2アーキテクチャーでは、従来、膨大なコンピュータ処理能力をクラウド上で行うことを必要としていたCVアルゴリズムも、すべてデバイス上で処理できるようになるという。これにより、「Echo Show 15」は「ビジュアルID」に登録された人物を認識し、デバイス上でイメージ処理を行うことができるようになった。
Amazon.comのAlexa担当シニア・バイス・プレジデントのTom Taylor氏は次のように述べている。
「お子様がいるご家庭では、子どもをサッカー練習に送り出す時間、夕食や次の約束の準備など、さまざまな予定が同時並行で進みます。Echo Show 15はAlexaを通じて、忙しい家族の暮らしをより便利に整理するお手伝いをします。Echo Show 15は、家族みんなにとって大切な情報や用事をこの1台で整理することができるデバイスです。Alexaのウィジェット機能により、お客様はEcho Show 15のホーム画面をカスタマイズし、家族のスケジュールを見たり、やることリストやリマインダーをセットしたり、レシピを探したりすることができます。さらにお気に入りの写真やアート作品をインテリアに合わせて全画面で表示できるので、お客様が必要とする時は情報を表示し、不要な時はフォトフレームとして部屋に自然と溶け込みます。」
家庭内の情報共有も
「Echo Show 15」では、家庭内で共有しているカレンダーの表示・更新、買い物リストへの追加・削除、お気に入りの商品の並べ替え、家計簿のチェックなども素早く行えるという。
スマートホームのお気に入りウィジェットでは、よく使うスマートホーム機器をタップして表示したり、機器を操作することができる。例えば、子供部屋のカメラを視ながら、ピクチャー・イン・ピクチャーでレシピを探すこともできる。また、付箋紙ウィジェットを使って、家族に夕食の時間のメモを残したり、犬の散歩のリマインダーを残したりすることもできる。さらに、ビジュアルIDを使えば、特定の家族宛にメモを送ることもできる。見せたい家族のメンバーが「Echo Show 15」のAlexaが認識したときだけ表示されるしくみだ。
さらに15.6インチのスクリーンと5メガピクセルのカメラを搭載したEcho Show 15は、離れた場所にいる友人や家族とのビデオ通話や呼びかけにも最適、としている。
■発表会の全編
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神崎 洋治神崎洋治(こうざきようじ) TRISEC International,Inc.代表 「Pepperの衝撃! パーソナルロボットが変える社会とビジネス」(日経BP社)や「人工知能がよ~くわかる本」(秀和システム)の著者。 デジタルカメラ、ロボット、AI、インターネット、セキュリティなどに詳しいテクニカルライター兼コンサルタント。教員免許所有。PC周辺機器メーカーで商品企画、広告、販促、イベント等の責任者を担当。インターネット黎明期に独立してシリコンバレーに渡米。アスキー特派員として海外のベンチャー企業や新製品、各種イベントを取材。日経パソコンや日経ベストPC、月刊アスキー等で連載を執筆したほか、新聞等にも数多く寄稿。IT関連の著書多数(アマゾンの著者ページ)。