NVIDIA DRIVEで自動運転や画像認識システムを構築しているスタートアップを一部紹介 高精度のオブジェクト検出機能を提供

NVIDIAは多数のスタートアップ企業がNVIDIA DRIVEを活用し、高精度の認識ソフトウェアを構築していることを発表した。


数百社にのぼる企業がNVIDIA DRIVE AGXを活用

自動運転車は安全運転のために迅速かつ正確に、見て、検出して、行動できなければならない。この能力を実現するには、車両の周囲の環境を包括的に識別して追跡できる堅牢な認識ソフトウェアスタックが必要。

NVIDIA DRIVE AGXの高性能でエネルギー効率の高いコンピューティングを使用して、世界中のスタートアップ企業がこのような認識スタックを開発し、自律走行車メーカーに高精度のオブジェクト検出機能を提供している。


NVIDIA DRIVE AGX プラットフォームがカメラ、レーダー、LiDAR、超音波などのさまざまなセンサーからのデータを処理することで、自律走行車は周囲の環境を認識して地図にローカライズし、安全な経路を計画して走行できる。このAIスーパーコンピューターが自律走行や車室内の機能、ドライバー モニタリングのほか、さまざまな安全機能をすべてコンパクトなパッケージで実現する。NVIDIA DRIVE AGXを活用して自動運転車を開発している自動車メーカー、サプライヤー、スタートアップ企業は数百社にのぼる。そのため、世界中の認識スタック開発者も必然的にこのAIプラットフォームを用いてソリューション開発をしている。



NVIDIA DRIVEを活用するスタートアップ企業


ハンガリーを拠点とするaiMotive

NVIDIA DRIVEは認識ソリューションを稼働し運用させたいと考えている企業が手始めに使うプラットフォーム。ハンガリーを拠点とする自動運転スタートアップ企業であるaiMotive は、自動運転ソリューションに包括的な認識機能を提供するaiDriveというモジュール式ソフトウェアスタックを構築している。同社は2016年にNVIDIA DRIVEを搭載したコンピューティングプラットフォーム上でソリューションの構築を開始。高性能でエネルギー効率の高いコンピューティングにより、aiDrive は単眼カメラ、ステレオ カメラ、魚眼カメラを使用して認識を実行できるだけでなく、レーダーやLiDARなどのセンサーからのデータを融合することで柔軟でスケーラブルなソリューションを実現する。

aiDriveは車両センサーからのデータを融合し、柔軟でスケーラブルな認識技術を実現する。

aiMotiveのaiDrive担当シニアバイスプレジデントであるペーテル コヴァーチ(Péter Kovács)氏は次のように述べている。
「私たちは創業当初から NVIDIA DRIVE を使用してきました。このプラットフォームはすぐに稼働し、簡単にクロスターゲット開発をサポートしているので、開発者が慣れ親しんでいるテクノロジー エコシステムでもあります。」


韓国を拠点とするStradvision

韓国を拠点とするスタートアップ企業であるStradvisionは2014年、先進運転支援システムを大規模に開発する目的で認識技術の専門家によって設立された。同社はNVIDIA DRIVE AGX上で開発を行い、AI支援運転プラットフォームに利用できる堅牢な認識ディープ ニューラルネットワークを展開している。

Stradvision の堅牢な認識ソリューションは、雪などの悪天候での運転を可能にします。

SVNetというこのDNNは、量産車における精度とコンピューティング要件を満たす数少ないネットワークの1つとなっている。


シリコンバレーのスタートアップPhantom AI

ADASやAI支援運転など、走行の自律性のレベルが低い場合でも、安全性を確保するには堅牢な認識スタックが不可欠。シリコンバレーのスタートアップ企業であるPhantom AIは、自動車業界およびテクノロジー業界での長年の経験を活かして、オブジェクトの動きを予測できるインテリジェントな認識スタックを開発してきた。PhantomVisionというこのコンピューター ビジョンソリューションは、フロント、サイド、リアにある各ビューカメラを組み合わせて車両からのビューを360度カバーする。

PhantomVisionは車両の周囲に配置したカメラを使用して、360 度の全方位認識を実現する。

鳥瞰図上でリアルタイムに検出し、ターゲットを追跡することで、道路上のオブジェクト動きを正確に推定。DRIVE AGXの高い処理能力により、ソフトウェアのライブ認識機能を実現している。


中国のスタートアップCalmCar

中国のスタートアップ企業であるCalmCarは、すべてのユーザーのためにさらに安全な道路環境を作り出すことを使命として、マルチカメラのアクティブサラウンド ビュー認識システムを開発している。CalmCarのソリューションは車載グレードのNVIDIA DRIVE Xavierを中核に据え、レベル2+の自動運転、自動駐車、およびマッピングを実現している。


CalmCar の認識ソリューションは安全性を重視し、自動車グレードのコンピューティングを中核に据えている。

ここで紹介したスタートアップ企業はNVIDIA DRIVEを活用して包括的なソリューションを構築することで、世界中のAI支援運転車や自律走行車に正確かつ堅牢な認識機能を提供している。

関連サイト
NVIDIA DRIVE AGX

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山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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