Amazonは無料のコンピューターサイエンス教育プログラム「Amazon Cyber Robotics Challenge」(アマゾン・サイバー・ロボティクス・チャレンジ)を日本で開始し、10月26日(火)に第1回目となるイベントを開催したことを発表した。
同イベントは公益財団法人日本YMCA同盟(以下、YMCA)と連携し、社会福祉法人みその「聖園子供の家」(神奈川県藤沢市)の子どもたちを対象に実施。今後、このプログラムを関東甲信越地方の児童養護施設で暮らす子どもたちを対象に展開し、2022年1月以降は全国の児童養護施設(約600箇所・児童数 約27,000人)のうち約1万人に対象を拡大する。
「Amazon Cyber Robotics Challenge」について
オンライン学習プログラム「Amazon Cyber Robotics Challenge」は、ロボットを使った活動やゲームを通じて、子どもたちの創造性や問題解決能力を高め、幼少期からSTEM(科学・技術・工学・数学)分野への興味を喚起することを目的としている。Amazonがオンライン学習教材を制作するCoderZ社(米国)とのパートナーシップのもと開発した同プログラムは、コンピューターサイエンスとロボット工学を活用しており、Amazonがユーザーに届ける商品の配送の流れを基にした演習問題を解くことで、コーディングの基礎を学ぶことができる。
演習問題はAmazonの物流拠点であるフルフィルメントセンターで稼働する「Amazon Robotics」の仮想版のロボットを動かすためのコーディングを行う「ロボットトレーニングミッション」が中心となっている。Amazon Cyber Robotics Challengeは、コンピューターサイエンスに関心のある子どもたちが、学習機会を容易に得ることができるよう、Amazonがグローバルで展開するコンピューターサイエンス教育プログラム「Amazon Future Engineer」(アマゾン・フューチャー・エンジニア)の一環として実施する。
アマゾンジャパン合同会社 社長 ジャスパー・チャン氏は、次のように述べている。
公益財団法人日本YMCA同盟 代表理事 田口努氏は、次のように述べている。
AmazonとYMCAの取り組み
Amazonは2019年からYMCAと連携し、ウェブサイト・映像制作、ゲームプログラミング教室を実施しており、これまで全国で約900人の子どもたちにSTEM教育を提供してきた。そして、「Amazon Cyber Robotics Challenge」の開始により、Amazonによる支援をさらに拡大していく。
10月26日(火)に社会福祉法人みその「聖園子供の家」で開催されたイベントでは、同施設の子どもたちが試行錯誤しながら一人ひとりのペースでゲームに取り組み、プログラミングやロボット工学の基礎を学習した。また、YMCA高校生事業部の高校生たちが講師となり、パソコンに触れたことがない子どもたちや、プログラミングの知識が少ない子どもたちをサポートした。
Amazon Future Engineerについて
「Amazon Future Engineer」(アマゾン・フューチャー・エンジニア)は、幼少期からのキャリア育成を目的としたコンピューターサイエンス教育プログラム。毎年、米国の数十万人の学生を含め、世界中の教育機会に恵まれないコミュニティの何百万人もの学生を応援し、教育することを目的として実施している。学生はコードを使った音楽制作やロボットプログラミング、課題解決などを行い、学校のカリキュラムやプロジェクトベースでの実践を通じてコンピューターサイエンスを学習する。
さらに、Amazon Future Engineerでは、コンピューターサイエンスを学ぶ学生を応援し、この分野における多様性と包括性を促進するために、毎年100名の学生に4年間で4万ドルの奨学金とAmazonでの有給インターンシップを提供するとともに、優れた功績を収めた10名の「Teacher of the Year」(ティーチャー・オブ・ザ・イヤー)を選出し、3万ドルの賞金を授与している。
Amazon Future Engineer
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山田 航也横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。