三菱地所株式会社は2021年6月に「三菱地所デジタルビジョン」を策定し、オフラインとオンラインが融合する新しい暮らしとまちづくりに取り組んでいる。同社は「就業者・来街者満足度の向上」「安心・安全の向上」「災害への対応強化」「次世代型施設運営の推進」のため、大手町・丸の内・有楽町エリア(以下、丸の内エリア)のカメラ映像を一括で制御・管理できる「次世代カメラシステム」を導入することを発表した。
次世代カメラシステム・AI 画像解析を活用したまちづくり
同事業では丸の内エリアで三菱地所が所有・運営する約20棟のビルを対象に、従来、個別ビルごとに実施していたカメラの制御・管理をエリア全域で一括(最大4万台接続可能)して行う。2021年度末に6ビル、2022年度末に8ビルを接続する予定。さらに、同カメラシステムの導入により、複数ビルに跨がって、最先端のAI画像解析をセキュアに行うことが可能になり、入居企業やスタートアップ企業など、様々な企業と連携の上、AI・テクノロジーの活用を深化させ、ポストコロナ時代や人手不足社会にも柔軟に対応できる魅力あるまちづくりを推進していく。
次世代カメラシステムについて
従来、個別ビルごとに実施していたカメラの制御・管理を丸の内エリア全域で敷設されている専用の光ファイバー閉域網および同エリア内のデータセンター、最新のVMS(ビデオマネジメントシステム)を活用することで、エリア全域のカメラ映像を一括(最大4万台接続可能)して制御・管理する。
同事業の内容
1.就業者・来街者満足度の向上
・店舗エリアや丸の内仲通り、喫煙所などの混雑状況の把握・対応
・丸の内仲通りや館内の通行量調査および人流・属性分析データの施設・店舗運営への活用(データの活用にあたっては、個人情報保護に係る各種法令およびガイドラインなどを遵守するとともに、特定の個人が識別できないデータに加工の上、個人のプライバシーに配慮して活用)
・会員施設などでの顔認証チェックイン(別途、利用者本人による同意の上、顔画像の事前登録が必要となる)
2.安心・安全の向上
・見守り対象者(目が不自由な人、案内板前で迷っている人、車椅子、転倒者、嘔吐、うずくまり、めまい、ふらつき、卒倒など)の早期発見・対応
・あらゆる異常(刃物、不審物放置、暴力行動、柵の乗り越え、火災煙など)の早期発見・対応
3.災害への対応強化
・エリア全域の被災状況・避難経路の迅速且つ的確な把握・対応
4.次世代型施設運営の推進
・上記1~3のデータや天候・イベントなどの外部データを分析・活用した最適な施設運営の構築
・各種サービスロボット(警備、清掃、運搬、配膳など)との連携
協業企業一覧
三菱地所株式会社
駐車場も自動運転対応を視野に 三菱地所が駐車場管理クラウドシステム「CREPE」を構築 非接触化・省資源化を促進
三菱地所が丸の内「ローカル5G」エリア構築へ ロボット/ドローン/xR/遠隔操作/eスポーツ/イベント中継などに活用
三菱地所が描くコロナ後の未来 DXで暮らしやすさを実感できる新しいまちづくり「三菱地所デジタルビジョン」発表
横浜ランドマークタワーから見た「みなとみらい」の景色に人気観光スポットがAR表示される!ドコモと三菱地所が体験イベント
三菱地所がオフィス内でカフェのデリバリー「配膳ロボット」実証実験 NEC「YUNJI DELI」で非接触の感染対策のサービスレベルも検証
三菱地所関連記事
ABOUT THE AUTHOR /
山田 航也横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。