エアモビリティ株式会社は「空飛ぶクルマ」のナビゲーションシステム「AirNavi」のプロトタイプをドローンに搭載し、2021年12月14日三重県鳥羽市にて実証実験を行ったことを発表した。
ナビゲーションシステム「AirNavi」の実証実験
「空⾶ぶクルマ」のナビゲーションシステム「AirNavi」をドローンに使⽤した今回の実証実験は、三重県の「クリ“ミエ”イティブ実証サポート事業」に採択されたもの。「AirNavi」は利用者が目的地を入力し、気象データや「空飛ぶクルマ」のバーティポート(離着陸場)情報など諸条件を鑑みて最適な飛行ルートを算出する。今回の実証実験では、そのルートデータをドローンのコントローラーにアップロードすることで、ドローンが自動で、安全に目的地まで到着することを検証した。
今後はリアルタイムでの気象情報の変化によるルート変更、衝突回避や運航管理システムとの連携など「空飛ぶクルマ」での実用化に向けた改良を重ね、2022年以降には「空飛ぶクルマ」での無人飛行や有人飛行を実現させ、2025年の大阪・関西万博での観客の輸送サービスでの活用を目指す。
実証実験の背景
エアモビリティ株式会社は令和2年11⽉4⽇に東京海上日動火災保険株式会社、三重県との間で、『三重県内における「空⾶ぶクルマ」の実証実験、実⽤化に向けて連携する包括協定』を締結している。2022年以降に三重県で「空⾶ぶクルマ」の有人⾶⾏を実現させ、いち早く「空⾶ぶクルマ」の社会実装につなげることを目的とし、地域における⽣活の質の維持・向上をはかるとともに、新たなビジネス創出等を実現する「空の移動⾰命」を⽬指し取組を進めている。
今回はその取り組みの一環として、エアモビリティ株式会社が開発した空のナビゲーションシステム「AirNavi」の実証実験を「空飛ぶクルマ」に先立ってドローンを使用して行った。
実証実験では「AirNavi」アプリを使って空のルートを設定し、海上から上空60m、約2.7km先の目的地までドローンを飛行させた。飛行中はリアルタイムの気象情報が表示されるか、ナビゲーション機能や離着陸の動作判定、通信などが問題なく作動するかなどを検証した。
・三重県、鳥羽市(離着陸場の提供)
・東京海上⽇動⽕災保険株式会社(保険の提供)
・ダイナミックマップ基盤株式会社(XYZ座標データ提供)
・株式会社ウェザーニューズ(気象情報提供)
・株式会社ゼンリン(地図データ・3Dマップ提供)
・三菱電機株式会社(GNSS受信機提供)
・KDDI株式会社(イリジウムGO!・LTE通信提供)
・株式会社⻑⼤(離着陸場の調査)
・イームズロボティクス株式会社(ドローン提供)
・マゼランシステムズジャパン株式会社(みちびき対応高精度cm級受信機の提供)
エアモビリティが米「空飛ぶクルマ(eVTOL)」メーカーBartini社と独占販売契約に基本合意
空飛ぶクルマの事業開始は2023年目標 エアモビリティがスイスのeVTOLメーカーのDufour Aerospace社と代理店契約
94%以上が「空飛ぶクルマに乗りたい」と回答 SkyDriveが空飛ぶクルマの事業性を調査 約5%は安全性全般に不安
【日本初】SkyDrive「空飛ぶクルマ」の型式証明の申請が国土交通省に受理される 2025年に大阪ベイエリアでサービス開始に向け
空飛ぶバイク「XTURISMO」ついに発売 実用型ホバーバイクが活用されるシーンとは? 操縦免許は? 未来のエアモビリティ社会へ
空飛ぶクルマ関連記事
ABOUT THE AUTHOR /
山田 航也横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。