リアルな感触を再現する遠隔操作やVRのデモシステム モーションリブが販売開始 イベント・展示会の展示物として使用可能

モーションリブ株式会社は感触が伝わる遠隔操作システムや、感触をVR空間上に再現するシステム等、各種デモシステムの販売を開始したことを発表した。


デモシステムを販売開始

モーションリブ株式会社は設立以来、慶應義塾大学で生まれた力触覚技術「リアルハプティクス」を使った各種ソリューション(センシング、遠隔操作、自動化、VR/AR)を共同研究開発の形で提供してきた。今回はリアルハプティクスをより気軽に使用できるよう各種デモシステムを販売形態で提供する。提供する各種デモシステムは、リアルハプティクスのPoCや、イベント・展示会等での魅力的な展示物として使用可能。また、デモシステムの見学会開催も予定している。なお、デモシステムの購入利用にあたっては、別途リアルハプティクスメンバー会への入会とリアルハプティクス搭載力触覚コントローラICチップ「AbcCore」のレンタルが必要。

リアルハプティクス
慶應義塾⼤学で発明された⼒触覚伝送技術で、アクチュエータの⼒加減を⾃在に制御することができる技術。同技術により、⼒センサレスで⼒触覚をともなう「遠隔操作」「計測可視化・分析」「⾃動化」「感触の再現・VR」が可能となる。

AbcCore
モーションリブ株式会社が開発した、リアルハプティクスの実装を簡便にする汎⽤⼒触覚ICチップ。以下の特徴がある。
・⼒加減の制御:リアルハプティクスをモジュール化し、リアルタイムな⼒加減の計測と制御を実現。
・⼒触覚を伝送:⼒加減をデータ化して、遠隔地に伝送。双⽅向に⼒触覚を伝え合うことを簡単に実現。
・⼒センサレス:独⾃の⼒推定アルゴリズムにより⼒センサの設置が不要。(⼒センサの使⽤も可能)
・⾼い汎⽤性:市販のアクチュエータ・機器を使⽤して⼒の制御が可能。既存システムへの組込みも容易。


デモシステムのラインナップ



以下、一部のデモシステムを紹介

UR-URバイラテラル装置

2台のUR3eで感触が伝わる(感触のフィードバックがある)遠隔操作を実現することができる。UR3e本体への改造を加えない外付けのシステムであるため、手持ちのUR3eにそのまま適用することが可能。






リアルマテリアルスキャナ

現実世界の物体の感触を記録し、仮想空間に再現することが可能。また、HTC社のVIVE Trackerと組み合わせることで、仮想空間上で形状を再現することもできる。





リニアバイラテラル装置

リニアステージ2台による高性能な直動の遠隔装置。リニアステージに触れる物体の感触が遠隔に伝わる様子をシンプルに感じることができる。また、このリニアステージと治具を組み合わせることで、物体の物性(剛性、粘性、慣性)を計測することも可能。



モーションリブ株式会社について

モーションリブ株式会社は機械が⼒触覚を⾃在にコントロールするために必要なリアルハプティクスについて、機械への実装を可能にするための研究開発から、キーデバイスである「AbcCore」の製造販売まで⾏う慶應義塾⼤学発ベンチャー。「AbcCore」は⼒センサや特殊なモータなどを必要とせず、市販のモータを使って⼒加減や⼒触覚伝送の制御を実現する点に技術的優位性をもっている。この「AbcCore」は、すでに70社ほどの企業に先⾏提供され、共同研究や、実⽤化が始まっている。

また同社は共同研究を⾏う「ソリューション事業」、「AbcCore」を提供する「デバイス事業」、技術を提供する「ライセンス事業」の3つの事業を柱に、製品企画から量産販売までをサポートできる体制を構築している。モーションリブ株式会社ではリアルハプティクスの実⽤化をさらに加速するために、共同研究企業の募集を積極的に⾏っている。

ABOUT THE AUTHOR / 

山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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