BMWがFire TV搭載の車載用「シアタースクリーン」を公開 Amazonは2022年、Fire TVで社内のエンタテインメント体験を展開

BMWは、CES 2022において、Fire TVを内蔵した8K対応の31インチ「BMWシアタースクリーン」を展示した。動画のストリーミング、音楽の視聴、ゲーム、ダウンロードした番組の視聴などを、移動中に楽しむことができる。

Fire TV x BMW Backseat View

BMWが車載用Fire TVを搭載することは予てより発表されていたが、今回はBMWとAmazonが共同で車載エンターテインメントの新しいベンチマークとなる巨大な「シアター・スクリーン」を初めて公開した。後部座席用に搭載した特別なFire TV内蔵「シアター・スクリーン」が、乗員にシアターのような没入体験を提供するもので、車載用「Fire TV」の中で最も高い解像度と最大の8K対応ディスプレイとなっている(31インチ)。

Fire TV x BMW Leftside View

BMWBLOGによるCES会場の動画レポートがこちら。

BMW Theater Screen | FIRST DEMO & Soon Coming to New 7 Series


自動車向けFire TVの構築

現在は後部座席向けのエンタテインメントが主流だが、自動運転や運転者支援システムの発展が予想されている将来を見据え、社内のエンタテインメントに対する需要が今後は更に増すと見られていて、自動車メーカーはエンタテインメント分野での魅力的な機能拡張を望む傾向にある。それを反映してか、車載用Fire TVに関する発表はBMWとの連携だけに留まらず、様々なモデルで発表されている。

Jeep Wagoneer Auto Home Screen

Amazonは、下記の4つの点をポイントに掲げている。


1. どこでもコンテンツを持ち歩くことができる

外出先でも、お気に入りのコンテンツを持ち歩く。ビデオのストリーミング再生、ゲーム、音楽鑑賞、情報収集、ダウンロードした番組の視聴など、すべて外出先から行うことができる。米国では、Prime Videoのお気に入りを含め、100万本以上のテレビ番組や映画をFire TVに内蔵して視聴できる。携帯電話やWi-Fi接続が利用できない外出先では、Prime Videoの映画やテレビ番組をダウンロードして、さらに快適な体験をすることができる。

音楽の再生


2. いつもと同じ体験が車内でもできる

近日発売予定のFire TVでは、パーソナライズされたプロファイル、パーソナライズされたコンテンツ推薦、ホーム画面の更新により、リビングルームのテレビでも車の中でも一貫した体験を提供できるよう、ユーザー体験の統一を目指している。
自宅で番組を楽しんでいる時間をとめた後も、車の中で素早く再開できる機能を実現するもの。


3. ディスカバリーとコントロール

AlexaはFire TVのコア体験に組み込まれているので、後部座席に乗る人や親が、リモコンや声を使って、車内から番組やアプリをすばやく見つけることが簡単にできる。「アレクサ、アクション映画を見せて」「アレクサ、玄関のドアを見せて」と言えば、新しいコンテンツを探したり、自宅のRingと連携したドアベル付近の状況を確認したりすることも可能。音声だけでなく、Fire TVには車載向けのタッチスクリーンナビゲーションも用意されており、手の届く範囲で素早く操作することができる。

Wagoneer リモコン操作

オーディオから画面選択まで、Fire TVは柔軟なコントロールを提供。リアスクリーンが2つある車両では、それぞれのリアディスプレイで個別のコンテンツを視聴したり、両方のディスプレイをミラーリングして一緒に視聴することもできる。保護者が前席からコンテンツを選択したり、リアスクリーンの上映時間を制限したりすることも可能となる。オーディオは、Bluetooth、有線ヘッドフォン、車載スピーカーで聴くことができる。


4. 自動車メーカーごとの統合システム

各自動車メーカーは、独自のサービスや機能を付加することができる。
Fire TVは、各自動車メーカーとのインテグレーションを構築し、ブランドや顧客のニーズに合わせたオーディオシステムや快適性コントロールと統合するノウハウを持っている。そのため、Ford、Jeep、Chrysler、Lincoln、BMWなどに対しては、さまざまな独自機能を顧客に提供することになる。
この部分についてはこれから詳しい発表がされていくと見られている。



1億5千万台以上のFire TVデバイスを販売

Amazonは、「Fire TV」が2021年第4四半期に、以下のようなマイルストーンを達成したことも同時に発表している。

・全世界で1億5千万台以上のFire TVデバイスを販売。
・Amazonが開発した初のテレビ「Fire TV Omni」と「Fire TV 4」シリーズ、そしてこれまでで最もパワフルなストリーミングスティック、Fire TV Stick 4K Maxを発表。
・Fire TV StickはブラックフライデーにAmazon.comで販売された全商品の中でトップの売上を記録。
・ブラックフライデーの週にFire TVスマートテレビをAmazon.comで過去最高の台数を販売。Fire TV Omniシリーズ、東芝、パイオニアのモデル、Fire TV 4シリーズなど。
・Netflixの音声転送機能、TikTok専用アプリ、スマートホームダッシュボード、Zoomのスマートテレビ初展開など、新しいAlexaとスマートホーム機能を発表。

そして、第4四半期には、Stellantis(ステランティス)が自動車メーカーとして初めてFire TVを統合、新型モデルのWagoneerとGrand Wagoneerのリリースに合わせて車内エンターテインメントを提供、Jeep Grand CherokeeとChrysler Pacificaにも同じ機能を提供する予定であることにも触れた。
さらに、フォード・エクスプローラーとリンカーン・ナビゲーターは、2022年モデルにFire TVを搭載する予定となっている。

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ロボスタ編集部

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