【わくわくする未来】ロボットが将来、家族になる。
ロボットがすぐ側で活躍する未来。
人工知能をもったロボットが活躍する場を目にする機会が増えたと思いませんか?
最近では、IBMの「Watson」のように、人間のクイズ番組に出演し、同じ条件で勝つことができるまでになってきています。このようなテクノロジーが一般家庭におりてきたら世界はどのように変わっていくのでしょうか?
それを実用的なレベルでおこなおうとしているのがこの世界初の家庭用アシスタントロボット「JIBO」です。
JIBOは米MITメディアラボのシンシア・ブリジール准教授によって製作されました。
彼女は、JIBOを発表した今年から遡ること4年前、2010年のTED Conference(テド・カンファレンス)に出演し、ロボットと人間の関係の向上について話されています。
彼女はこのTEDのスピーチの中で、
“小さい頃にスターウォーズを見てからパーソナルロボットというアイデアに魅了された”
“ロボットが私たちと交流し合い、私たちを助け、信頼できるパートナーになるというアイデアが大好きだった”
と語っています。その頃の思いがJIBOのアイデアに繋がったということでしょう。
人々からの期待は予想を大きく超えていた
JIBOは今年7月、クラウドファンディングサイトIndiegogoに掲載されると、なんと2日で90万ドルを獲得。最終的にはおよそ2ヶ月で目標額の約23倍にあたる230万ドルを獲得しました。
その予想を大きく超えた反響が、アメリカだけでなく世界中のメディアが注目し始めたきっかけとなりました。
このJIBOを見て、映画が好きな方の中には、もしやと思われた方もいるのではないでしょうか?
実はJIBOのデザインはピクサーアニメーション「WALL-E」の登場キャラクター「EVE(イヴ)」がモチーフになっています。可愛らしい半球面の「顔」には2つの高解像度カメラとディスプレイを搭載し、物を立体的に認識しながら多彩な表現をします。
また、全方位マイクを搭載しているため、部屋のどの位置から話しかけられても即座に対応することができます。
「写真撮って」と話しかけると顔がカメラの画面に。ちゃんと顔認識までして追尾してくれます。子供相手に物語をすることも得意です。
さらにJIBOはWifi接続をするためユーザーの情報を加味した動作が可能で、常にアップデートしていくことで賢く進化していきます。それはまるでiPhoneの音声アシスタントsiriのようです。どちらも音声認識には「クラウド」が用いられています。膨大なデータを一度別の場所に記録し、JIBOに話しかけるたびにそのデータと比較、正しいと思われる返事を返します。また、会話をするたびに内容は記録されていくので、JIBOに話しかける人が多ければ多いほど返事は正確になっていきます。
JIBOに未来はあるのか?
将来、このようにしてクラウドに蓄えられるデータは「言葉」だけではなくなります。
ユーザーの「好み」、「性格」、「行動」などあらゆる分野を記録していくのです。
そうして集まった情報の関わり合いを見つけ、学習していくことができるシステムを、Cognitive Computing(コグニティブ・コンピューティング)といいます。
コンピュータが進化していくことによってロボットの方から人間に様々な情報を提案することが出来るようになるのです。
この動画はIBMが公開したコグニティブ・コンピューティングの例です。
このコグニティブ・コンピューティングもそうですが、一番最初にご紹介した動画内のようなJIBOがいる生活も現在実現しているものではありません。今後テクノロジーが進歩していくにつれてこれに近いものができることでしょう。
将来、流行を取り入れた服のコーディネートも、カロリーを考えた献立の提案も、もしかしたら子供の遊び相手までもJIBOがしてくれるかもしれません。
便利なのか、はたまた少し怖い未来なのか?
でもきっとワクワクする、1度は体験してもいい未来になるのではないでしょうか?
※クラウドファンディングでの購入は既に終わってしまっていますが、メールアドレスを登録することで販売開始の際にはお知らせが届くようです。気になる方は是非登録してみてください。
http://www.myjibo.com
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望月 亮輔1988年生まれ、静岡県出身。元ロボスタ編集長。2014年12月、ロボスタの前身であるロボット情報WEBマガジン「ロボットドットインフォ」を立ち上げ、翌2015年4月ロボットドットインフォ株式会社として法人化。その後、ロボットスタートに事業を売却し、同社内にて新たなロボットメディアの立ち上げに加わる。