JIBOについて勉強してみました(中編)

「JIBOについて勉強してみました」の中編です。まだ前編をご覧になっていない方はこちらからどうぞ。

前編では、JIBOをいかに魅力的にするか、人間にとって親しみが持てるロボットにするかについて触れました。今回は引き続きこの点を掘り下げていこうかと。

RoboNewsさんにてJIBO生みの親のシンシア・ブラジルさんのインタビューが掲載されていました。

RoboNews / 「あの動きは、最初から目論んだことです」。Jibo(ジーボ)生みの親、シンシア・ブラジル準教授インタビュー その(1)

JIBOの独特な動きについて、シンシアさんは以下のように答えています。

「JIBOの動きはマンガの原則に学んだものと言えます。アクション・キャラクターは、ポーズを決める時には強い印象を残す。人間の動きをまねつつ、それを推し進めて誇張するのです。」

人間の動きをロボットで再現した上で、でポーズを決めるときには人間よりも誇張することで強い印象を残すそうです。

JIBO がマンガのキャラクターのようにふるまってくれたら、愛らしくてより可愛がりたくなっちゃいますね。

そして、JIBO リード・デザイナー兼アニメーターのファダッド・ファリディさんによるYoutubeを受け、RoboNewsさんでは以下の記事が掲載されています。

RoboNews / ジーボの動きの原則は、3つのアングルで実現

「JIBOの動きに統合性を持たせる「動きの原則(line-of-action)」はJIBOの方向、ボディ・ランゲージ、表現力を生み出す指針となった。」

「JIBOはアニメーションの方法論を用いて動きから逆算するというアプローチをとったわけで、非常に興味深いものだ。」

シンシアさんと同じく「アニメーションの方法論を用いて」とあり、JIBOに関わるメンバーが皆同じ方向を向いて開発していることが伝わってきます。

こうなってくると、個人的にはタブレットが進化したら JIBO と同じようなことが実現するのでは?と思っているのですが、以下のシンシアさんへのインタビューでは、この疑問に答えています。

RoboNews / 「アップルとグーグルとピクサーを合わせたようなロボット会社になりたい」。Jibo(ジーボ)生みの親、シンシア・ブラジル准教授インタビュー その(2)

「JIBOはツールではなくヘルパーとして考えられているので、タブレットよりもずっとパーソナルで楽しい方法でやりとりできます。孤独は高齢者の深刻な問題ですが、JIBOを使った人からはJIBOがいると孤独を感じないと言われました。」

JIBOはツールではなくヘルパー、ということでよりパーソナルに人間に寄り添う存在を目指していくことが伝わってきした。

アニメのような親しみのある動きで孤独を解消するために使われるロボットとしての JIBO。実物を見てみるのがワクワクしてきます。発売されたらすぐに購入したくなってきました。

次回は、「JIBOについて勉強してみたの」後半(最終回)です。

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北構 武憲

本業はコミュニケーションロボットやVUI(Voice User Interface)デバイスに関するコンサルティング。主にハッカソン・アイデアソンやロボットが導入された現場への取材を行います。コミュニケーションロボットやVUIデバイスなどがどのように社会に浸透していくかに注目しています。

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