IBMのWatson(ワトソン)について調べてみた(後編)

先日、ソフトバンクテレコムと提携し注目を集めている IBM のワトソンについて調べてみました。(前編・中編をお読みになっていない方は、先に前編中編をご覧ください)

ワトソンはどういうシーンで活用できるでしょうか。

例えば医療現場。ワトソンに医療知識を入れ、そこから導き出した治療の選択肢をお医者さんが確認してから、正しい治療法を患者さんにお伝えするということが可能になります。

また、パソコンのサポートセンターにワトソンを導入すれば、パソコンの故障したお客様から故障の状態を話し言葉で聞き、そこからワトソンに回答の選択肢を出させてから、正しい回答を人間が選び、お客様に回答するということも可能になります。

両方に共通しているのが、困っている人は困っている状況を正しい言葉で表現できないことが多いということです。

そうした時、困っている状況をわかる範囲のはなし言葉で受け付けるワトソンは威力を発揮します。

面白い試みでは、ワトソンが世界中のあらゆる食材を組み合わせて、今まで見たことないレシピを生み出すというチャレンジもされています。

ワトソンから出てきたレシピをコックが実際に料理してみて、美味しいかどうかを判断するというものです。その料理がまずければそれをワトソンに伝えることで、次回以降はそのレシピは出てきません。

いままで見たことのない組み合わせの美味しい料理が誕生するかもしれません。


現在のインターネット上には、ツイッターやFacebookなどたくさんの書き込みが日々生まれています。これらは非構造化データと呼ばれ、今日では約80%が非構造化データと言われています。

そんなデータをワトソンと人間が一緒に賢くなっていくことで、私たちの生活がもっともっと便利になっていくかもしれませんね。

2015年2月10日、日本IBMとソフトバンクテレコムが提携をしました。

これによりワトソンの日本語対応が加速していき、pepperにもワトソンが連携する時代がやってかもしれません。今から楽しみです。

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北構 武憲

本業はコミュニケーションロボットやVUI(Voice User Interface)デバイスに関するコンサルティング。主にハッカソン・アイデアソンやロボットが導入された現場への取材を行います。コミュニケーションロボットやVUIデバイスなどがどのように社会に浸透していくかに注目しています。

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