国内初、IBM Watsonを使った社内向けお問合せ回答システム「AI-Q」を木村情報技術が発表

木村情報技術は「IBM Watson日本語版」を使ったシステムソリューションとして、 24時間365日対応できるAI社内お問合せシステム「AI-Q」(アイキュー)を発表し、2016年11月1日より販売と提供を開始することを発表した。

「長期休暇の申請はどうすればいいの?」「社員証をなくしてしまった、どう手続きすればいいの?」など、社員向け問合せ対応業務や、社内コールセンターと呼ばれる業務を、会話型のQ&Aシステムを導入することでオペレータの効率化をはかるソリューションサービスが「AI-Q」。
利用者する社員はパソコンやスマートフォン、 タブレット端末などからインターネットを通じて質問し、 回答は「AI-Q」(アイキュー)がWatsonと連携して適切な回答を検索、リアルタイムに音声やチャットで回答する。

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社内の手続きや詳しくない商品についての問合わせなど、社員がスマートフォンやタブレット等で直接、AI-Qに問い合わせて回答を得ることができる。質問する社員も検索する手間などが省け、本来の業務に集中することができる

IBM Watson日本語版を用いて、会話の応対品質を向上することで、オペレータの代わりにコンピュータが社員の質問に対して回答する。口頭での会話やチャットでの応対が可能となる。
社内問合せに対するヘルプデスクの人件費などのコスト削減を可能にするという。

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「AI-Q」(アイキュー)の最大の特長は、膨大なコストが見込まれるAIの学習を「導入企業自身が行う」ことにある。
従来のAIを用いたシステムの多くは、質問とそれに対する回答のデータ入力といった手間や時間がかかる機械学習を、開発企業に依頼するカタチをとってきたため、膨大な費用がかかり、システム導入や構築にブレーキをかけていた。「AI-Q」(アイキュー)では、その機械学習とシステムの教育を導入企業自身で行うことで、導入コストを低減し、オリジナルのAIを社員全員で育成していく楽しみも味わえるとしている。

■AI-Q(アイキュー)紹介動画 社員編

IBM Watsonは2009年に米国のクイズ番組「ジョパディ!」において、人間のクイズ王と対戦して勝利したコンピュータ、質疑応答システムをもとにして、さまざまなビジネスや業務、研究で活用するために商用化された。日本国内では、IBMとソフトバンクが協力して日本語版を開発し、2016年2月に正式リリースをし、日本市場向けに開拓を行っている。
木村情報技術はIBM Watson日本語版のエコパートナー第1号として契約。医療や製薬業界を中心にIBM Watsonの活用方法を提案してきた。今回の「AI-Q」はそれらの業界にとらわれず、どのような業種でもIBM Watsonを利用した社内用コールセンターシステムの導入を目指す考えだ。

同社は今後、社内お問合せシステムに続いて、「顧客向けの商品お問合せシステム」や「社内教育支援システム」など、 IBM Watson日本語版を用いたさまざまなサービスをパッケージシステムとして提供していく予定。

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ロボスタ編集部

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