ソフトバンク、小中学校282校に続き、全国28の非営利団体などにPepperを無償貸し出し

ソフトバンクグループ株式会社は、人型ロボット「Pepper」を非営利団体などに3年間無償で貸し出すことで社会課題の解決を支援する「Pepper 社会貢献プログラム ソーシャルチャレンジ」の貸し出し先を発表した。

同社は、今年1月にも小中学校でのプログラミング教育を推進する「Pepper 社会貢献プログラム」の実施を発表。「スクールチャレンジ」と称して、全国の小中学校282校に、Pepperのほか、プログラミングに必要なパソコンやWi-Fiなどのネットワーク環境も無償貸与することを発表している。282校への無償貸し出しは、全部で約2,000台規模にもなるとのことで、大きな反響を呼んだ。

今回の非営利団体等への貸し出しは、その「スクールチャレンジ」とは別の「ソーシャルチャレンジ」という枠組みで行われる。

ソーシャルチャレンジは、2017年4月から全国28の非営利活動法人や一般社団法人などにPepperを貸し出し、被災地支援、障がい者支援、高齢者福祉や地域活性化などのためにPepperを活用することで社会課題の解決に役立てることを目的としている。応募があったアイデアのうち、特に優れた上位5案件を優秀賞として、PepperとモバイルWi-Fiルーターを3年間無償で貸し出しをし、その他の案件は佳作として、Pepperを3年間無償で貸し出す。

優秀賞には、学校法人専修大学 石巻専修大学の「若い世代の人材育成のための、震災伝承などをテーマにした地域の理解支援、Pepperを活用した地域活性化施策」や、特定非営利活動法人せんだいアビリティネットワークの「ALS(筋萎縮性側索硬化症)の患者に対し、Pepperにコミュニケーションを代替させることで、家族との団らんの時間を充実させる取り組み」などが選ばれた。


優秀賞の一覧は以下の通り。

学校法人専修大学 石巻専修大学(宮城県)
若い世代の人材育成を目的として、石巻地域の高校と石巻専修大学が連携し、地域観光、震災伝承などをテーマに地域の理解を深めながら、Pepperを活用した地域活性化施策を企画する。

特定非営利活動法人 せんだいアビリティネットワーク(宮城県)
ALS(筋萎縮性側索硬化症)の患者に対し、Pepperにコミュニケーションを代替させることで、家族との団らんの時間を充実させる取り組み。Pepperを制御するための仕組みの開発は、東北福祉大学 情報福祉マネジメント学科の漆山研究室と共同で開発する。

社会福祉法人 ぷろぼの(奈良県)
Pepperを社会課題解決に役立てることをテーマとしたハッカソンやアイデアソンを開催する。また、行政や文化施設と連携して、奈良の世界的な文化遺産をPRするアプリや、大学と連携して福祉の現場で障がいのある児童へのヒアリングをPepperが補助するアプリを開発する。

特定非営利活動法人学校ICTサポーターズ(徳島県)
知的障がいのある子どもたちにPepperとどうコミュニケーションを図ることができるかを研究して、将来的には「放課後等デイサービス」向けの学習支援ロボアプリを開発する。

社会福祉法人 上名福祉会 認定こども園つるみね保育園(鹿児島県)
未来創造へのチャレンジとして、Pepperのプログラミング授業を通じて「幼児期のプログラミング」での可能性を追求し、「グローバルな感覚を磨く」「知識を深める」「プレゼンテーション」「道徳心を育む」「創造性を伸ばす」の5つの能力を育成する。

そのほかのPepperの無償提供先は、ソフトバンクの公式発表から確認することができる。

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ロボスタ編集部

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