株式会社KDDIエボルバは、2020年8月17日、AIチャットボット「AIChat」を導入した「お問合せ自動応答サービス」でCS、CX向上とオペレータの業務効率化を実現した株式会社ジェーシービー(JCB)への導入事例を公開した。
同社は、今後も、真のCXを高めるBPO・コンタクトセンターサービス、最新のテクノロジーを駆使したビジネスソリューションで磨いたノウハウや、知見、技術を通じて、「顧客体験価値の向上」と「クライアント企業様の本業に貢献」という二つのカスタマーサクセスの実現を目指して行くと述べている。
「AIChat」は、チャットボット専門チームがコミュニケーションプランニングからAIに学習させるシナリオ設計、システム提供、AIチューニング、各種チャネル対応の運用支援までワンストップで提供しているオムニチャネルソリューション「for touching」シリーズの一つだ。WEBや、「LINE公式アカウント」「LINE Chat API」による「LINE活用サービス」と組合せたチャットで、品質の高いコミュニケーションを実現する。「LINE活用サービス」を組合せることで残高照会など、クライアント企業様の顧客データベースと安全に連携したパーソナライズなカスタマーサポートも実現可能だ。
正答率80%でCS・CX向上、オペレータの働き方・品質に効果
サービスや明細内容にかかる質問、各種変更手続き、カード紛失対応等、多岐にわたる問合せに対応するお客さまセンターを運営するJCBは、電話で問い合わせを行うユーザーの約70%が電話の前にWeb検索していることに着眼。これらのニーズに応えるため、Webサイト上のFAQの改善・統廃合や、カスタマージャーニーの痛点を踏まえたカテゴリーを再設計し、AIチャットボットをWebサイトの水先案内人として導入した。
同事例では、金融・クレジットカード業界特有の複合的な質問をチャットで解決するための工夫や、VOC分析からWebサイト導線の問題点を解決して問合せ率・CS向上につなげたエピソードなどを交えた成果が語られている。
導入前の課題
お客さまセンターの入電数500万件/年と多くの問合せが入る中、コールセンター業界における採用難へ施策として電話・メール以外のCS向上チャネル導入の必要があった。また、ユーザーの約70%が電話の前にWebを検索しているとの現状があり、Webの導線再設計、WebFAQの再整備を実施したが、Webを利用するお客さまニーズに応えるコミュニケーションチャネルをさらに拡張する必要性も生じていた。同時に、ユーザーの利便性と満足度を高めるセルフサポートによって問合せ分散を実現させ効率化を図り、オペレータの働き方、シフト・配置人数バランス改善も課題となっていた。
実施内容
1. | Web版のAIチャットボットを導入。JCB様が取扱うクレジットカード、サービスに特化したAIチャットボットの会話構造や、表やイメージ図を自動回答に含める視認性の高い自動応答シナリオを設計 |
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2. | アセスメントから、設計・構築、正答率を高める導入前チューニング、自動学習テスト・検証までワンストップで提供し、社内POC後2か月でリリース |
3. | JCBの個人ユーザー向けサイト内を回遊している利用者に「チャットでお問合せ」アイコンを表示して気軽に使える入口を設置 |
4. | J運用開始後は、JCBお客さまセンターでチャットのVOCを活用したチューニングを継続実施 |
導入後の姿、成果(2020年3月現在)
利用者のVOC分析結果と、わかりやすさへの工夫を取入れたAIチャットボットは正答率80%に成長。ユーザーの直観的な理解かつ素早い解決を実現。チャットVOCを活用したリアルタイムの課題特定により、お客さまセンターやカスタマーサポートにおける課題のスピード改善を実現し、ユーザーの満足度向上へとつながった。
■【動画】「AI・有人チャット」のハイブリッド型サポートでカスタマーの満足度をさらに向上
https://www.k-evolva.com/case/finance/jcb.html
「AIChat」サービス詳細
https://www.k-evolva.com/services/omnichannel/aichat/