ロボット in CEATEC2014


幕張メッセに行ったらロボットがいました。

10月7日〜11日の5日間、千葉県・幕張メッセにてCEATEC2014が開催されました。CEATECはアジア最大級を誇る情報・通信・映像などの分野の先端技術の発表やデモンストレーションをおこなう展示会で、毎年幕張メッセにて開催されています。

来場者数が前年比6.8%増の15万人を超えた今回のCEATECでは、多くのロボットがデモンストレーションで会場を沸かせていました。そこで今回は出展されたロボットの中でも特に注目度が高かったロボットを3つご紹介します。



チアリーダーロボット

村田製作所のブースでは可愛らしい10体のチアリーダーロボットがデモンストレーションをおこなっていました。チアリーダーロボットは丸いボールの上でバランスを取りながら前後左右へと動きます。3つのジャイロセンサーを導入することで体の傾きを検知し丸いボールの上でも倒れない構造になっています。また、頭の中に組み込まれた5つの超音波マイクと4つの赤外線センサが2つの発信器から発信されている超音波と赤外線をそれぞれ受信することで、相互の位置関係をリアルタイムに把握し、10体がぶつからないように隊列を組んで動きます。

村田製作所はジャイロセンサーを用いて、自転車型ロボット、一輪車型ロボット、そしてこのチアリーディング部の開発をおこなってきました。果たして次はどのようなロボットで楽しませてくれるのでしょうか。とても楽しみです。

   株式会社村田製作所(ロボット企業データベース)



恐竜ロボット

タイコ・エレクトロニクス・ジャパン(神奈川県)はティラノサウルス型の恐竜ロボットを展示し、一際多くの人だかりを集めていました。スマートフォンからの操作が可能で、前足後ろ足を動かして歩行をおこなったりジャンプをしてみたり、細かな指の動かしてみたり吠えてみたりと、豊富なバリエーションで来場者を楽しませていました。将来的には災害時など危険な場所での救助活動に役立てたいとのことです。

タイコ・エレクトロニクス・ジャパンは、自動車・データ通信システム・家電・通信・航空宇宙・防衛・船舶・医療・エネルギー・照明など様々な分野における部品や製品を製造し、世界150カ国以上に販売しているTE Connectivityというスイスの世界的企業の日本法人です。恐竜ロボットだけでなく、参加型のクイズや恒例のキティちゃんとのコラボ人形のプレゼントなど、来場者を楽しませるブース作りをおこなっていました。



卓球ロボット

オムロンが開発をおこなった卓球ロボットは「米国メディアパネル・イノベーションアワード」という、米国のIT・家電関係のジャーナリストが選ぶアワードのグランプリを受賞しました。この賞は来場した同国のジャーナリストが革新性に優れているか、アメリカの消費者に紹介したいかという視点で選ぶアワードで、分野別の賞としてパナソニックのテクニクスR1なども受賞しています。

オムロンの卓球ロボットのブースには常に多くの人が見物に訪れており、その目線の先では関係者や来場者が試し打ちをおこなっていました。

同ロボットの大きな特徴の一つとして「ラリーをする」ということが挙げられます。卓球をやったことがある方であればお分かりの通り、ラリーを続けるには相手が打ちやすい場所に返すことが必要です。この卓球ロボットは、人とラケットの位置を考慮し、球の三次元位置計測と軌道予測を行い、1/1000秒単位で高速・高精度にロボットを制御することで相手にあわせて打ちやすい球を返すことが可能となっています。

開発担当者が語るより詳しい解説はオムロン株式会社のHPからご覧頂けます。
    our automation story 人と機械の融合(オムロン株式会社 公式HP)



まとめ

いかがでしたでしょうか?
今年のCEATECでは他にも東芝の女性型ロボットやスケルトニクス株式会社の動作拡大型スーツ「スケルトニクス」なども出展され、来場者を楽しませていました。今年のCEATECの主役は家電からロボットに移ったと言われる程ロボットの注目度が高く、技術の進歩をロボットを通じて知ることができました。来年も幕張メッセにて10月6日〜10日まで開催される予定ですので、最新の技術にご興味のある方は是非参加してみてはいかがでしょうか?

ABOUT THE AUTHOR / 

望月 亮輔

1988年生まれ、静岡県出身。元ロボスタ編集長。2014年12月、ロボスタの前身であるロボット情報WEBマガジン「ロボットドットインフォ」を立ち上げ、翌2015年4月ロボットドットインフォ株式会社として法人化。その後、ロボットスタートに事業を売却し、同社内にて新たなロボットメディアの立ち上げに加わる。

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