【ロボット相撲】強豪チームが相撲ロボットのつくり方をレクチャー
8月8日(土)、東京・秋葉原の富士ソフトアキバプラザにて、ロボット相撲の公開練習と、全国大会の優勝経験もある強豪の「チーム両国」による相撲ロボットのつくり方レクチャーがおこなわれました。
富士ソフト株式会社によって1990年から開催されている、今年で第27回目を数える歴史あるロボット競技大会。「ロボット作りを通して『ものづくり』の楽しさを知ってもらう場を提供すること」を目的に発足された。また高校生部門であるロボット相撲全国大会 高校生の部」が第5回大会から開催されている。
午前中からはじまったイベントでは、まずチーム両国による作り方レクチャーがおこなわれました。チーム両国は、第22回ロボット相撲全国大会の自立型部門の優勝チームです。つくり方レクチャーには約40名のロボット相撲挑戦者が参加しました。
チーム両国は、① 相撲ロボットの機械特性、② モータ駆動回路と磁気吸着 という二つのテーマで相撲ロボットの作り方や作る際に必要な考え方、細かい技術的な知識まで、参加された皆様に丁寧に教えていきます。
「皆さんはもしかしたらまだ先輩たちの真似をしている段階かもしれません。ただ、先輩たちがどのようなものを作りたかったか、なぜそのように作ったのか、ということを理解する必要があります。モーターを変えることで、電池を変えることで、どのような影響が出るかという点をきちんと学んでおきましょう。」
参加された皆さんも約1時間半にわたる講義を真剣に聞き入っていました。強いロボットを作りたいという気持ちがひしひしと伝わってきますね!
午後からは土俵を使った練習会がおこなわれました。
土俵の感覚を確かめながら、他のチームと戦いながらロボットの改善点を探します。実際に、各チームのロボットを見ながらチーム両国の皆さんがアドバイスをしてくれたりと、参加者にとっては非常に学びの多いイベントになったのではないでしょうか。
ロボット相撲のルール等
ここで、今回イベントがおこなわれたロボット相撲のルール等を簡単にご説明します。
ロボット相撲の土俵は鋼板でできており、直径1,540mmの円形をしています。元々は鋼板ではなく硬質ゴムが採用されていましたが、ロボット同士がぶつかる際の衝撃で、ロボットが吹き飛ばされてしまうなどの危険性の観点から、第13回大会から鋼板が導入されました。相撲ロボットには磁石が搭載されているため、ロボットが鋼板に吸着することで吹き飛ばされる危険性が少なくなるのです。
大会では、自立型とラジコン型の2つの部門があり、両部門ともにロボットのサイズは幅20cm×奥行き20cm以内、体重は3,000g以内、身長は自由という規格が定められています。全国大会は3本勝負の2本先取。土俵の外に相手を押し出すことで1本を取ることができます。縦横20cm、重さ3kgのロボット同士が全速力でぶつかり合いは迫力満点です!
次回第27回ロボット相撲全国大会は今年の12月13日(日)に相撲の聖地・両国国技館で開催されます。またその全国大会に向けて、9月6日から北海道地区を皮切りに順次各地域の予選がおこなわれていきます。全国大会に進出できるのは各部門で32チーム、総勢64チームだけです。昨年は約1000台のロボットが予選に参加しました。詳しい内容はロボット相撲の公式WEBページよりご確認ください!
今年の12月、皆様もロボット同士の白熱の相撲を両国国技館で体験してみてはいかがでしょうか。
▽ ロボット相撲公式WEBページ
http://www.fsi.co.jp/sumo/tournament/index.html
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望月 亮輔1988年生まれ、静岡県出身。元ロボスタ編集長。2014年12月、ロボスタの前身であるロボット情報WEBマガジン「ロボットドットインフォ」を立ち上げ、翌2015年4月ロボットドットインフォ株式会社として法人化。その後、ロボットスタートに事業を売却し、同社内にて新たなロボットメディアの立ち上げに加わる。