「暮らしのロボット共創プロジェクト(略して、キモP)」のキックオフに行ってきました。その2
8月27日(木)に開催された「暮らしのロボット共創プロジェクト(略して、キモP)」のキックオフに行ってきました。
(「その1」の続きです。)
ウメムラさんからお話です。
株式会社ハイレグタワー所属のウメムラさんがはじめて作ったPepperアプリが「ナデナデチテ」。Pepperに愚痴をこぼすと慰めてくれて、なでなでしてくれるというアプリです。
実演をしつつ、Pepperでは高度なプログラミングスキルがなくても、アイデア次第で人の心を動かすことのできるアプリをつくることができるという実体験をお話いただきました。
今回のプロジェクトのゴールは「Pepperを使い、お年寄りやその周りの人々を幸せにさせる10分以内の「プログラム」を作り、その有効性を実際に検証する」というもの。
ポイントは「プログラム」で、ウメムラさんから「今回は、codeとしてのプログラムだけではなく、文字通りの演目としてのプログラムを求めています」と説明がありました。
続いて、実際に肝付町に行き、Pepperを披露してきたお話です。
肝付町のお年寄りは、プログラム的に高度なことは行わなくとも、Pepperとの交流を楽しんでくれたそうです。Pepperデベロッパーからすると、アプリを作ったのではなく、Pepperを操作しただけというものでした。
それでも、みんな喜んでくれたことをウメムラさんはこう分析します。
ロボットというと連想されるのは人工知能(AI)です。
AIにはプログラム自身が判断する知能を持つものという意味合いが込められてますが、方や「人工無能」というものも存在します。こちらは判断がなくただ人間と会話を成立させるためのプログラムで、あまり意味の無いやり取り中心となります。
ロボットと聞くと最先端の技術を追求しようとしがちだが、人工無能のような人間とのコミュニケーションを成立させるやり取りの実装でも役割を果たすと言えます。
今回Pepperをはじめて披露するとき、肝付町の方がPepperを「要介護の”子”が来ますよ!」と説明してくれました。すると、お年寄りに受け入れられて、全てが丸くおさまった。
要介護の子なので、お年寄りが「(Pepperの動作を)待ってくれる」「(Pepperに)ゆっくりしゃべってくれる」という気を使ってくれました。
この光景を見たウメムラさんは「Pepperには大きな力が備わっていることを感じ、今回アプリをつくるみんなにも、この雰囲気を共有してもらいたい」と言います。
そして、奥田さんは「今までは開発できるスキルや開発できるものがあり、そこを基準に開発を行ってきた。Pepperでは、その逆の手順での開発が行えるのでは?」と言います。
ということで、長くなりましたので「その3」に続きます。
関連記事:「暮らしのロボット共創プロジェクト(略して、キモP)」のキックオフに行ってきました。
その1
その2
その3
その4
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北構 武憲本業はコミュニケーションロボットやVUI(Voice User Interface)デバイスに関するコンサルティング。主にハッカソン・アイデアソンやロボットが導入された現場への取材を行います。コミュニケーションロボットやVUIデバイスなどがどのように社会に浸透していくかに注目しています。