「Palmi(パルミー)アプリ開発環境公開発表会」に行ってきました。 その1
9月17日(木)、DMM.make AKIBAで行われたPalmi(パルミー)アプリ開発環境公開発表会に行ってきました。
今回、コミュニケーションロボットのPalmiの開発環境が公開されることとなり、デベロッパーとメディア向けの発表会が開催されました。
公開に先駆け、本日9月17日(木)からサイトにて開発者登録を開始します。
DMM.make ROBOTS – Palmi アプリケーション開発
http://robots.dmm.com/index_developer.html
発表会は、Palmi自らが自己紹介をしてスタート。流暢な話し言葉での挨拶です。
最初は株式会社DMM.com 代表取締役 松栄立也氏です。
「今日はどういう発表会かと説明するときに、スーパーマリオメーカーのようなものを発表する会と周りには伝えていた。もしかしたら、開発者の皆さんがつくったアプリがテレビCMに出るかもしれない。」
続いて、株式会社DMM.com ロボット事業部 事業部長 岡本康広氏からPalmi開発環境公開による今後のビジネス展開についてです。
新分野である「ロボット」を市場に普及・浸透させるためには、2つの必要なことがあります。「利用者に優れた体験を届ける」と「ロボットを新しいユーザインターフェイスに」です。そこで、魅力あるコンテンツであるアプリを追加して、ユーザの利用価値を高めようと考えました。
今回、ロボット事業で行う分野を3つに絞りました。「コミュニケーション」「エンタメ」「教育」です。DMM.make ROBOTSで取り扱うロボットを配置すると以下のようになります。
Palmiの強みは、小さくて移動がラクであること、コストが比較的安価であることです。この特徴や強みを活かし、中堅・中小企業へのロボット提供に注力していきます。
ロボットの浸透を加速させるため、代理店を通じた販売を強化します。先日はイオンを通じての販売をスタートしました(参考記事:【8月29・30日限定】Palmiがイオンで手に入る!)
今回アプリ開発環境を解放するので、ロボットを活用したソリューションを提案できるSIerなども代理店のターゲットにしたいそうです。
ビジネス利用での支援プログラムメニューとして以下を検討しています。
まず開発環境提供は、Microsoft Visual Studioを使った開発が可能となります。提供開始は10月下旬予定で、開発者登録は本日9/17からスタートです。
DMM.make ROBOTS – Palmi アプリケーション開発
http://robots.dmm.com/index_developer.html
10月下旬にはアプリストアマーケットも提供の予定です。開発者が作成したアプリをDMM決済を通じて販売が可能となります。
そして9/28(月)「DMM.com いろいろレンタル」を通じて法人向けPalmiレンタルを開始します。
Palmi開発の体験が行えるワークスペースを秋葉原近辺に解説予定です。他にも、アプリ開発コンテストや、導入コンサルティングサービスも検討しています。
今後のロードマップ(予定)はこちらです。
続いて、株式会社DMM.com ロボット事業部 テクニカルマネージャー 鈴木僚氏。
開発者登録からアプリ公開・販売の流れについてです。開発者登録は無料です。
Palmi開発環境はこちらです。
10月に提供される機能は「プロジェクトの新規作成」「ビルド」「Palmiへの転送(実行)、リソースエディタ」です。
10月の段階での未実装の機能は「デバッグ」「ツール」「テスト」です。
続いて、富士ソフト株式会社 常務執行役員 渋谷正樹氏。
「知能に特技を与える。そんな新しい体験を共有しましょう。」です。
Paimiには3つの本能(好奇心・生存本能・群居本能)と1つの使命(人の役にたつ)が備わっています。一番強い使命である「人の役にたつ」を元に動きます。
そのため、アプリケーションはPalmiにとって「特技」と認識しています。Palmiは人の役にたつことを考えていて、どこで特技を出すといいかを考えています。
このことを説明するスライドです。例えば「誕生日の歌」を覚えたPalmiは相手によって振る舞いを変えます。
Palmiの生産は、現在VAIO株式会社安曇野工場で生産されています。日本生まれのロボットは Made in Japan品質で製造されています。
この点について、VAIO株式会社 執行役員 花里隆志氏です。
日本マイクロソフト株式会社 クラウド&エンタープライズビジネス本部 業務執行役員 本部長 佐藤久氏からは、クラウド型AI(人工知能)の実現に向けたお話。
マイクロソフトによる未来予測です。今後インターネットのクラウド上でのデータ量は増加していき、「New Cloud」と呼ぶ現在取得できない種類のデータが増加するとしています。
現在マイクロソフトは世界最大のインフラストラクチャーです。AWSの2倍、Googleの6倍のIDC領域と聞くと、その大きさが伝わってきます。
Azure Cloud Platformの全体観です。
中でもロボット領域で活用されるであろうサービスはこちら。
機械学習の普及を加速させるモデリングとAPI環境も提供します。
マイクロソフトでは、すでに長年機械学習に取り組んできた歴史があります。
Perceputal Intelligenceです。
将来的なロボットアプリ開発では、Visual Studioを使い、クラウド型のAI(人工知能)を活用するイメージです。
その1はここまで。その2に続きます。
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北構 武憲本業はコミュニケーションロボットやVUI(Voice User Interface)デバイスに関するコンサルティング。主にハッカソン・アイデアソンやロボットが導入された現場への取材を行います。コミュニケーションロボットやVUIデバイスなどがどのように社会に浸透していくかに注目しています。