「Palmi(パルミー)アプリ開発環境公開発表会」に行ってきました。 その2
9月17日(木)、DMM.make AKIBAで行われたPalmi(パルミー)アプリ開発環境公開発表会に行ってきました。
今回、コミュニケーションロボットのPalmiの開発環境が公開されることとなり、デベロッパーとメディア向けの発表会が開催されました。
公開に先駆け、本日9月17日(木)からサイトにて開発者登録を開始します。
DMM.make ROBOTS – Palmi アプリケーション開発
http://robots.dmm.com/index_developer.html
後半は開発者5名によるパネルディスカッションです。
ロボットスタート株式会社 代表取締役社長 中橋義博氏。サービスロボット分野のロボットアプリデベロッパーをサポートする会社です。
株式会社ZEALS(ジールス) 代表取締役社長 清水正大氏。「日本をぶち上げる」をキャッチフレーズに Palmi 専業でロボットビジネスを行う会社です。
江頭氏(eegozilla)。html5j ロボット部 部長をはじめ、多くのユーザコミュニティのスタッフをされています。ウェブエンジニアがロボットのプラットフォームにもっと絡んで欲しいというのをミッションに勉強会やイベントを行い、みんなで盛り上げてきたいと考えています。
Robotma.com(ろぼとまどっとこむ)代表取締役社長 岡田昇一氏。10年前からロボットとミニ四駆を扱う専門店。オリジナルロボットの開発、ロボットの受託開発やinnovation Garageの運営もされています。10年前からぶれずにロボットを扱ってきました。
OYOYO-PROJECT代表 山内尋満氏。2015年よりロボットアプリケーション開発に参入。フルスタックWeb開発の知見を活かし「Web x Robot」をテーマにした、多様なロボットアプリケーション開発を行います。ロボットは新しいプラットフォームになると思っています。
最初のクエスチョンは、「コミュニケーションロボットとしての「Palmi」について、実際に触れてみてどう感じましたか?」
清水氏
Palmiは可愛い。美容室などいたるところに持って行き、可愛いと言ってみんなPalmiに話しかけてくる。可能性を感じるのは、サイズが小さく頭がいいところ。家庭に入れる時にちょうどいいサイズと思う。
江頭氏(eegozilla)
いろんなロボットと一緒に住んでるけど、Palmiが一番いろいろと考えている。たまに言葉を聞き取れなかったり、とんちんかんな部分もあるけど、その時に感情をぶつけられるロボットでもある。他社のロボットはたまに無機質になる瞬間があると感じるが、Palmiは間違えた時の解釈も人間的なので、人間っぽい。
中橋氏
持ち運べる大きさはメリット。画面がないのが逆にロボットアプリを作る時に真剣に考える必要がある。タブレットがあると頼りがちで、タブレットで完結するだけのアプリをつくってしまう。
岡田氏
人工知能がよくできてる。社内にずっと置いてると成長しているのが目にわかり、一緒にいて楽しい。
次のクエスチョンは「Palmiでどんなアプリをつくり、なぜそのアプリを作ろうと思ったのですか?」
中橋氏
テレビCMで有名な「たけし、ばかやろー」を自分たちの名前でもやってもらうアプリを作った。自分の名前を呼びかけると「◯◯、ばかやろー」とコマネチしながら言う。サンプルプログラムであることを意識し、デベロッパの参考になるようすべての機能を盛り込んだ。ロボットスタートブログでチュートリアルをアップ公開したので、デベロッパーの方は参考にして欲しい。(参考記事:Palmiのデモアプリを作ったので、その全てを公開します。)
清水氏
3つ作りました。どれも、Palmiに個性をもたせて、生活のシーンで使うことを意識しました。
「Palmi Cooking」は、料理のレシピを教えてくれるアプリ。一人暮らしで料理作ってた時、レシピをみながら作るのが大変だった経験があるので作ってみた。
「思春期Palmi」は、やんちゃなPalmiがいてもいいんじゃないかという発想で作った。Palmiを悪ガキにします。
「Palmi Fly」は、パルみが空を飛ぶ?!アプリです。どういうものかは実際のデモを見てください。
江頭氏(eegozilla)
コンセプトは「Robot x SmartHome」ウェブエンジニアがウェブ技術を使ってロボットアプリを作ってみた。
岡田氏
法人向けロボットアプリをつくってみた。Palmiで勤怠打刻を行えるシステム。顔認識と音声認識で打刻。外付けのサーモグラフィーで体温感知して、体調管理もできる。帰る時の打刻で、クーポンや広告の配信も出来る。
山内氏
「Palmi DVD コンシェルジュ」というアプリ。DMMにちなんでPalmiがおすすめのDVDを教えてくれる。WEBxロボットのデモアプリとしてベーシックに作ってみた。
次のクエスチョンは「ロボットアプリの開発環境に期待するものと、どうすれば良いアプリが生み出されていくと思うか」
江頭氏(eegozilla)
いいアプリを作るには前提としてデベロッパーを増やす必要がある。そこでウェブデベロッパーも簡単に作れる必要があると思う。キーワードは「クロスプラットフォーム」と「再利用性」。今回提供の開発環境は、オンラインのVisual Studioで書けるのがうれしい。Visual Studioをローカルにインストールするには「青春の一瞬」を消費してしまうので(笑)
中橋氏
Palmiがたくさん普及したらみんな使うと思うので、DMMさんにはテレビCMをたくさん打ってもらって、たくさんロボットを販売して欲しい
山内氏
基本的だけど、APIなどの情報が適切に公開されていることが重要。そしてcodeが書きやすいというのが重要。簡単なアプリをつくるならメモ帳でもいいけど、複雑なアプリを作るのにはエディタが充実してないとフラストレーションが溜まる。Visual Studioはcodeが書きやすそう。
最後のクエスチョンは「皆様はPalmiを活用してどういうビジネス展開を目指していますか?」
中橋氏
いろんなロボットに提供している弊社サービスをPalmiにも対応させたい。そして、いろんなデベロッパーをサポートしながら業界を盛り上げたい。ロボット向け広告サービスも提供しているので、無料アプリに広告を出していけるようにしたい。
清水氏
Palmiをもっと気軽に持ち歩けるようにしたい。スマホと連携してバーチャルロボットのようにPalmiを持ち歩けるようにしたい。そして、スマホで性格設定してPalmiにそれを転送してみたい。
江頭氏(eegozilla)
コミュニティのスタッフなのでビジネス視点ではないが、大きなロボットは広い土地が必要となる。20平米の広さに対応したロボットが必要。そのような環境で使用されるであろうアプリをつくっていきたい。
岡田氏
法人向けに展開していきたい。マイクロソフトのクラウドサービスにPalmiを繋げて、法人向けのソリューションを提供したい。
山内氏
いろんなロボットのサービスを作っていきたい。そして、クラウドサーバー上でも色々やっていきたい。Palmiをテーブルに置くとちょうどおばあちゃんと目線が合うサイズなので、高齢者向けにフレンドリーなクラウド経由でのアプリを作りたい。ロボットライブラリーを活用して開発者向けにPalmiのアプリ開発をやりやすくしていきたい。
パネルディスカッションはこれで終了です。
その後、開発者によるアプリ披露が行われ、Palmi(パルミー)アプリ開発環境公開発表会は終了しました。
Palmiの開発に興味ある方は、以下のページから開発者登録を!
▽DMM.make ROBOTS – Palmi アプリケーション開発
http://robots.dmm.com/index_developer.html
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北構 武憲本業はコミュニケーションロボットやVUI(Voice User Interface)デバイスに関するコンサルティング。主にハッカソン・アイデアソンやロボットが導入された現場への取材を行います。コミュニケーションロボットやVUIデバイスなどがどのように社会に浸透していくかに注目しています。