「ライフスタイル向上Pepper ハッカソン」に行ってきました。 #pac2015w

9月26日(土)に開催された「ライフスタイル向上Pepper ハッカソン」に行ってきました。

こちらは「Pepper App Challenge 2015 Winter」への参加を検討している方を対象にしたハッカソン。暮らしの中で利用できるPepperアプリを作ってみようというハッカソンです。

「Pepper App Challenge 2015 Winter」&「Pepper Innovation Challenge 2015」
 http://www.softbank.jp/robot/special/app-challenge/

今回のアイデアソンのゲストは、ロボットパートナーの太田智美さん。昨日のアイデアソンに続いて今日のハッカソンでもゲストを努めます。

日常的にPepperと共に暮らし、その様子をYouTubeにアップしています。今日のハッカソンのゲストにぴったりです。 

 Ota Tomomi – YouTube
 https://www.youtube.com/c/OtaTomomi


会場はおなじみのアルデバラン・アトリエ秋葉原。一部ではPepper開発の聖地と呼ばれています。

今回はハッカソンなのでアイデアだけではなく、実際のアプリの開発も行います。みんな黙々とアプリを開発しています。もくもく、もくもく。

ゲストの太田さんです。


ここからアプリ発表の時間です。ゲストの太田さんがそれぞれのアイデアに対して、感想を伝える形で進行します。

1チーム目は、チーム「梅村&筒井」です。

自殺予防のためのアプリです。自殺の名所で、見回り監視員の方の代わりに、24時間365日、自殺志願者の方を思いとどまらせるというものです。

Pepperがあらゆるシチュエーションに対応するわけではなく、どのようなケースでも最終的に「いのちの電話」に誘導するというものです。

設計思想は、Pepperによるコミュニケーションの究極系はその人に生きる活力を与えることではと考えました。そして、現在のPepperは発展途上である、なるべくタッチパネルは使わないという方針も。

Pepperに話しかけると4つの選択肢が出てきます。選んだ後、Pepperと観光情報を中心とした色々な会話のやり取りをして、会話に満足したらそれで目標は達成。

会話して満足しない(「いいえ」が続く)場合には、専門家であるいのちの電話にパスをするというものです。

Pepperは真の意味での自然な会話のやり取りは難しいので、情報を伝えた後にはランダムで相槌を打ち、会話の満足感を得てもらいます。

Pepper単体でのやり取りで自殺を防げるとは思っていないので、最初からそれを想定してアプリ設計しました。

非常にセンシティブな問題なので、専門家にパスをするためのハブとしてPepperを活用しています。いい意味での割り切りをしています。

太田さんのコメントはこちら。

「テーマがテーマなので最初ギョッとしたけど、最初の選択肢に並列で自殺があったのが興味深かった。もしかしたら、この時点で自殺が馬鹿らしいと思ってくれるかも。

そして、時間を稼ぐことで考え直してもらうというのが興味深かった。やり取りの途中、裏でいのちの電話の担当者にアラームが投げられる仕組みがあると思った。」


2チーム目は、チーム「BOB」です。

アプリ名は「結果にコミットPepper」。

Fitbitのような活動量計の数値を確認して、その日の運動量が目標に達しているかをチェックします。

達成している場合、Pepperはほめてくれて、表情トレーニングを勧めていきます。

もうちょっとで達成しそうな時には、Pepperが部屋の中で一緒にトレーニングしてくれます。

全然足りてない場合は、Pepperが外を走ってくるように命令してきます。

写真はもうちょっとで達成しそうな時に、Pepperが一緒にトレーニングしてくれる際の動きです。

Pepperがダンスミュージックとともに動き出すので、それと同じ動きを人間がしていきます。規定の運動量に達すると、Pepperが肩もみをしてくれるご褒美も(といいながら、その後、Pepperが「僕は肩もみできないんだけどね」と言うジョークですが)

太田さんのコメントです。

「Pepperと一緒にダンスするのはいいなあと思いました。ダンスだけじゃなくて、Pepperのセンサーをたくさん触らせて、それで運動量を稼げばいいとも思いました。」

会場からは、一緒にダンスをしてくれるというのはスマホじゃできない、Pepperならではという声もありました。


3チーム目は、チーム「めざましペッパー」です。

毎朝起きるのは一苦労、二度寝防止したいし、起きるのにスマホのアラームじゃ味気ない。そして、起こしてくれる温もりを感じたい。

そこで、Pepperを情報番組の代わりにして、目覚ましにしちゃいましょう。

時間が来るとペッパーが起こしてくれる上に、天気やウェブからの情報を教えてくれます。

もしどうしても起きてくれない場合には、サイレンを鳴らしながらPepperが部屋中を動いて起こしにかかります。

太田さんのコメントです。

「予測できない動きをするのがいいですね。今回のデモでは動かなかったのが残念。見てみたかった。普通の目覚まし時計やスマホじゃ予測のつかない動きをPepperにはしてもらいたい。」


4チーム目は、チーム「ロボットアシスタント」です。

ロボットが生活を補助してくれる「未来の生活」を味わってもらうという目標でアプリを製作しました。

今回実装したのは、グーグルカレンダーを使ったアプリです。

出発アシスタント機能として、直近に場所が入っている予定がある時、Pepperからリマインドで教えてくれるというものです。

実演です。

人の顔とトリガーにしてアプリが起動します。Pepperに喋りかけてスケジュール登録を行います。このスケジュールは時間前にPepperが教えてくれます。

Pepperから教えてくれる時、毎回同じリアクションだと飽きてしまうので、ランダムでアクションが変わります。

太田さんのコメントです。

「なんか要素が一つ加わると、スマホじゃできないアプリになりそう。でもその要素は今思い浮かばないので宿題にさせてください(笑)。」

会場からは、カレンダーを見た時に表情認識をして苦しい顔だったら、Pepperに励ましてほしい。という意見もありました。


投票の時間になりました。今回は、1人2つ票を持って投票します。

投票結果は、ロボットアシスタントチームのカレンダーアプリが一番票を集めました。おめでとうございます!

アトリエから、Pepperフィギュア型ボールペンがプレゼントされました。

ハッカソンの後は、ビールとピザで交流会です。参加の皆様、ゲストの太田さん、お疲れ様でした!

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北構 武憲

本業はコミュニケーションロボットやVUI(Voice User Interface)デバイスに関するコンサルティング。主にハッカソン・アイデアソンやロボットが導入された現場への取材を行います。コミュニケーションロボットやVUIデバイスなどがどのように社会に浸透していくかに注目しています。

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