「きもちわるいから可愛いへ」女の子だけの実験教室でPepper講座が開催されました

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11月15日(日)、神奈川県横浜市戸塚区の「男女共同参画センター横浜フォーラム」にて、理科好きの女子を応援するイベント「理科っておもしろい!女の子だけの実験教室」が開催されました。女の子だけの実験教室は4年前からフォーラムで開催されているイベントで、第7回目となる今回のテーマは「人にうれしいテクノロジー~Pepperと暮らす未来を考えよう〜」です。Pepperの開発を体験できるイベントとして小学4年生~6年生までの女の子を対象に開催されました。

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イベントは講師によるPepperの紹介から始まり、グループに分かれて「Pepperとの生活」をテーマにしたアイディア出し、そしてPepperの開発ツール「Choregraphe」を使ったプログラミング、発表という流れで進められました。

参加した女の子はすでにPepperを知っている子がほとんど。イベント開始前に感じているPepperへの印象として「きもちわるい」という素直な意見も見られ、その理由として「見た目」や「声」などが挙げられていました。

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最初こそ物静かに始まったイベントも、グループワークが始まると熱が入り、皆Pepperの開発を楽しんでいる様子。

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そして各グループからの発表タイム。「毎日献立を考えてくれているお母さんを手助けしたい」という気持ちから生まれた献立提案のプログラムでは、「昨日は何を食べたの?」と聞くPepperに対して「お肉」と答えると野菜を使ったメニューが、「野菜」と答えると魚を使ったメニューが提案されるなど、バランスを考えた食事を日々提案してくれるというものでした。

また、道案内をしてくれるPepperを提案したグループは、Pepperが近くの郵便局やコンビニの場所を教えてくれるという実用的なアイディアを発表しました。印象的だったのは、単に郵便局の場所を教えるだけでなく、最後に「ありがとう」とお礼を言うとそれに対してPepperが「どういたしまして」と言ってくれるところ。細かい会話に気を配っている点が、初めて触った小学生とは思えない完成度を生み出していたのだと思います。

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今回講師を務めた日立テクニカルコミュニケーションズの鈴木奏瑛さんは「予想以上に子供たちがプログラミングができて驚きました。最初こそ緊張していたのか静かに講義が進んでいましたが、後半になると積極的に参加してくれてとても嬉しかったです」と感想を語りました。鈴木さんによれば、今回の講義の中で力を入れた点は、コレグラフのボックスを紙で作って切り貼りできるようにしたこと。感覚的にプログラミングを楽しんでもらいたいということで、社内で検討を重ねた結果、このような形で講義をおこなうことを決めたようです。

イベントに参加した八木友音ちゃんは「プログラミングが楽しかった。ペッパー、可愛いから欲しいです。いまのペッパーは重いものが持てないから、持てるようになったらもっと良いと思う」と参加した感想を話してくれました。

ロボットはプログラミング教育ツールとしての活用も期待されているだけに、今回のイベントは今後に向けた良い事例の一つとなったのではないでしょうか。

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イベント後、参加した子供たちにPepperに対する印象を聞いてみると「かわいい」「かっこいい」という感想がイベント前に比べて増えており、テレビ越しに見るだけでなく、触れ合うことがロボットが浸透していくために重要であることが浮き彫りになりました。子供たちがロボットを触れる場が全国に広まることが、ロボットが家庭に普及するための鍵になるのかもしれません。

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望月 亮輔

1988年生まれ、静岡県出身。元ロボスタ編集長。2014年12月、ロボスタの前身であるロボット情報WEBマガジン「ロボットドットインフォ」を立ち上げ、翌2015年4月ロボットドットインフォ株式会社として法人化。その後、ロボットスタートに事業を売却し、同社内にて新たなロボットメディアの立ち上げに加わる。

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