品テク meetup「人と街とテクノロジー」に行ってきました その2:吉崎 航さん

9月28日、品川シーズンテラスで開催された「品テク meetup Vol.02 – 人と街とテクノロジー」に行ってきました。

イベントページの紹介はこちら。

品川駅港南口でテクノロジーと未来をテーマに、お酒を飲んで食事をしながら、気になる話題を聞いたり話したり体験もできる交流会です。品テクマルシェ2016において開催された「Fun fan meetup!」のスピンオフ企画として開催します!


お仕事帰りにぴったりの時間ですので、美味しい食事とともにお酒を飲みながら、テクノロジートークを楽しみましょう。


今回のテーマは「ロボット」です!


(こちらの記事は「その2」です。その1をご覧になりたい方はこちら




テーマトーク:人と街と”巨大”ロボット(吉崎 航さん)



吉崎 航さん


(編集部注:吉崎さんの発表についてはオフレコの部分もあり、全てを記事に出来ない内容でしたが、可能な限りでお伝えします)


吉崎さんは、水道橋重工KURATASのソフトウェア担当と、ロボット制御システムのV-Sidoを開発されました。現在はアスラテック株式会社でチーフロボットクリエイターの業務を行っています。目標は「ロボットがいて当たり前の社会の実現」です。



2014年にはロボット革命実現会議の委員として任命され、2015年にはロボット革命イニシアティブ協議会の参与に選任されました。



最初に質問です。みなさまは人型ロボットは必要と思いますか?



まず、人型ロボットの利点を上げてみましょう。


機能上では、人の住空間を移動できる、人の道具を利用できる、投影面積が小さいという利点があります。デザイン上でも、人と同じ仕事ができるということを示せる、ユーザがコミュニケーションを取りやすいという利点もあります。



「投影面積」とは、ロボットの専有領域と言い換えてもいいかもしれません。人型ロボットでは、細い道ですれ違えたり、軽量化できたり、隙間に収納ができたりします。日常的にロボットと一緒にいる生活を考えると、利点が多いです。



次の質問です。巨大ロボットは必要でしょうか?



工事現場を見てみると、すでに巨大ロボットっぽいものはいっぱいあったりします。



ここから、日本人のロボット観が「アニメと現実の区別がついていない」と言ってもいいかもしれません(笑)。



では、最初の質問と混ぜてみて「建機を人型にしてみる」ことを想定してみましょう。


・ 身長あたりの投影面積が減る→すれ違える
・ 足腰をつける→狭い設置面積でバランスを保てる
・ 双腕→部材を抑えながら切断できる


これらが実現すると、狭い東京でも用地を節約しながら高度な作業が可能になるでしょう。



まとめ、その1です。


人型であることはインパクトだけではなく。様々な実際の利点があります。そして、巨大建機は巨大ロボットの要素を持つと言えます。



人型ロボットの開発には、広範囲の技術が必要となります。でも、そことは関係なく、巨大ロボットを作ってみたかったと、吉崎さん。


こちらは吉崎さんの中学の時のメモ帳です。



そして、中学校の自由研究で「巨大ロボットの研究」というテーマで、巨大ロボットを作る思考実験をしました。


ここでは8mまでのロボットは創れるだろう、動力源はエンジン、発電してモータか油圧で動かし、ソフトウェアが肝となるだろうと考えました。ここから「ソフトウェアがあれば、巨大ロボットは作れる(気がした)」のです。



吉崎さんが開発したV-Sidoについてです。


これらの動画をご覧ください。




V-Sidoは、人型をはじめとした複雑な構造のロボットを安定に制御するためのソフトウェアです。さまざまな用途、サイズのロボットに対応させることができます。



V-Sidoは以下の様なことができます。


・ 操縦者の動きをコピーできる
・ 操縦の自動補正ができる
・ オートバランサ
・ 直感的な移動、などなど


V-Sidoをインストールしたパペットロボットを使い、巨大ロボットの操縦をさせることも可能です。



V-Sidoとは、巨大ロボットと小型ロボットの架け橋と言えます。




わたしはロボットに車と同じくらい、流行る素養があると信じています。それは人型でも、巨大ロボットでも同じです。そんな、ロボットのいる社会をみなさんと一緒に目指していきたいと思います。



以上です。


その3に続きます。


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北構 武憲

本業はコミュニケーションロボットやVUI(Voice User Interface)デバイスに関するコンサルティング。主にハッカソン・アイデアソンやロボットが導入された現場への取材を行います。コミュニケーションロボットやVUIデバイスなどがどのように社会に浸透していくかに注目しています。

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