「Pepper for Biz パイオニアクラブ大阪」参加レポート、関西でのPepper活用事例や最新技術の紹介も
Pepper導入企業がノウハウや事例を共有し合うイベント「Pepper for Bizパイオニアクラブ大阪」にイサナドットネット株式会社の谷野が参加してきましたので、大阪特派員としてレポートします。
場所はグランフロント大阪のナレッジキャピタル。大小のオフィス、サロン、ラボ、ショールーム、シアターなど、人が交流し、新しいことを始めるためのあらゆる施設が揃った場所です。すごくオシャレで刺激的な空間で、夕方に会場に到着したのですが、多くの人々がオープンスペースで仕事をされていて、その熱量も感じることができます。本当に何か新しいものが生まれる空気感です。
そんなグランフロント大阪のナレッジキャピタルで開催された「Pepper for Bizパイオニアクラブ大阪」。以下が当日のプログラム内容です。
・Pepper for Biz 2.0の最新情報
・パートナー企業の最新テクノロジー
・ユーザー様懇親会
それでは、当日の模様をレポートさせて頂きます。
イベントプログラム「導入企業の活用事例」の1つ目はJAたじまの住吉良太さんから利用方法、導入効果、今後の展望をお話しいただきました。
2015年12月から農産物直売所のお米販売コーナーにPepperを設置、呼び込みやお米の紹介を実施したことで子ども連れ家族客増加で売り上げに貢献できたとのことです。
この効果から、お米のさらなる販売促進、幅広い事業への活用を検討されているとのことです。
帰りの大阪駅のビジョンでも「コウノトリ育むお米」の映像を見かけましたし、農産物のアピールを積極的に取り組まれている中で、Pepperも効果的に活用されている印象を強く持ちました。
「導入企業の活用事例」の2番目に登壇されたのは西日本旅客鉄道株式会社の小山秀一さんです。
「晴れの国おかやま デスティネーションキャンペーン(2016年4月-6月実施)」イベントのため岡山駅にPepperを導入され、お客様とのふれあいや商品紹介を実施し、来店者数増加、(お店の雰囲気UPによる)従業員満足度向上の効果があったとのことです。
倉敷駅では観光案内、地元名産物の情報発信を実施し、利用客へのサービス認知度向上、金沢駅では指定券自動販売機への誘導による窓口行列の待ち時間削減の効果が見られた、とのことで、各駅でそれぞれの目的にあった活用をされている印象です。
さらに、岡山駅のイベント終了後にはPepperを交えて送別会を実施したりと、Pepperを仲間として受け入れている姿に感銘を覚えました。
今後の展望として、訪日外国人対応、施設案内、PRポイント案内、お問い合わせ業務などPepperに任せたい仕事はたくさんあるとのことで、ますます活躍の場が広がりそうで楽しみです。関西旅行の際は是非活躍するPepperに会いたいです。
次は「Pepper for Biz 2.0の最新情報」としてソフトバンクロボティクスの谷俊一郎さんからPepper for Biz2.0基本アプリの振り返りと、第3回目Pepper Worldの情報が発表されました。第1回は2016年1月に開催され「Pepper for Biz」の発表がありました。第2回は2016年7月に開催され、28の業務アプリ発表の発表がありました。このように、各Pepper Worldではそれぞれ大きな発表がされてきました。
次回の第3回目は2017年2月に開催予定で、業務自動化をテーマにセールス、マーケティング、カスタマーサービスの分野で業務自動化を行うアプリが発表される予定とのことです。ますますPepperの活躍の場が広がるということで大変楽しみです。
次のセクションでは「パートナー企業の最新テクノロジー」として、グローリー上田裕子さんから「顔認証クラウドサービス」を、私、イサナドットネット谷野から「顔認証クラウドサービス」活用により既存ロボアプリの魅力がどれだけ広がるか、という点について紹介しました。
グローリー顔認証技術は銀行で使われる機器向けの偽造硬貨・紙幣の判定技術、国政選挙向け手書き文字認識技術、公文書向け印鑑・指紋照合技術といった長年の画像識別技術をベースに開発されたものです。こうした実績が背景にあるということで信頼性も納得です。
今回、市場で実績を重ねたグローリー顔認証がクラウドで提供され、Pepperでも使えるようになりました。
グローリー顔認証クラウドサービスを使うことで、例えば店舗向けに「手ぶら」で来店ポイントの仕組みを提供することが可能で以下のようにお客様、お店の双方にメリットがあります。
・お顔を見せるだけで来店ポイントが付与されるので、手ぶらでOK
・わざわざ店員に話しかける必要が無いので気楽に使える
・来店ポイントを貯めたらその場でクーポン発行して、すぐに使える
・(クラウドで顔認証されるので)A店でもB店でも使える
お店のメリット
・来店ポイントを付与する流れでオススメ商品をアピールできる
・来店ポイント付与はロボット(Pepper)に任せることができるのでスタッフが貼り付いている必要なし
・(クラウドで顔認証されるので)多店舗での同時キャンペーンも可能
すでに稼働しているロボアプリにも顔認証クラウドサービスを組み込むことで、会員証取り出し→QRコード読み込みいった過程を短縮できるので、サービス改善に貢献します。
「パートナー企業の最新テクノロジー」次の登壇はアスラテック石原雅之さんです。
石原さんからは「VRcon for Pepper」を紹介いただきました。
「VRcon for Pepper」は、スマートフォンやタブレット、パソコンなどを使って、インターネット越しにPepperを遠隔操作できるようにするシステムで、Pepperだけでは完結しない状況でも人の遠隔操作を加えることできめ細かな顧客サービスを実現します。
例えば、全国各地に設置したPepperが受けた対応を1箇所のコールセンターで集中して対応する、といったことも可能とのことです。
ロボットと人がそれぞれの得意分野を活かして一つのことを成し遂げるのっていいですよね。ロボットに乗り込んで操作している感じもしますし、こういうのは男子大好きな分野だと思います。
また、大阪のロボアプリ開発パートナーとして、株式会社アンクシステムズ塚本貴広さん、邱奎元さん、株式会社キャメル太田伸吾さんからご挨拶ありました。
こうしたロボアプリパートナーとユーザー企業との交流の機会が用意されているのも素敵な配慮だと思いました。
最後に「ユーザー様懇親会」として参加者がチームを組んで、クイズ大会「クイズ de Pepper」が行われました。Pepper関連クイズで易しいものから難しいものまで、盛り上がりました。
ネタバレになるかもしれないので、クイズ内容の詳細は控えますが、Pepperのスペックから、ロボット大国日本ならではの問題など幅広い問題でした。
優勝チームにはPepperグッズ一式がプレゼントされました。
閉会後、参加者にはPepperの顔をかたどったクッキーが配られました。
今回、Pepper for Biz導入企業ユーザーが集まる場、ということで、普段では会う機会のない業種の方たちが交流し盛り上がっていたのが印象的でした。
Pepperをどう業務に活用していくかという共通の課題から異業種の企業の交流が始まり、Pepperの活用を進化させるのはもちろん、何かが生まれる場として、大変貴重な場に参加させてもらったことにソフトバンク関係者並びに参加者の方に大変感謝です。
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谷野良樹イサナドットネット株式会社(http://isana.net/) ビジネスデベロップメント。テレビ局向けサイト、コンテンツ企画などの経験を生かしてロボアプリ、スマートフォンアプリ、HTML5アプリなどの企画、プロジェクト・マネジメントを行っています。