テレイグジスタンスロボットについて調べてみました
そもそもテレイグジスタンスロボットとはなんぞや?ということでグーグル先生にお尋ねをしてみます。
「テレイグジスタンスロボット」で検索してみると、慶應義塾大学 大学院メディアデザイン研究科が平成24年7月11日に発表したリリース「細やかな触感を伝えるテレイグジスタンス遠隔操作ロボットを開発」がありました。
この中でテレイグジスタンスとは「その場にいながらにしてまるで遠隔地にいるかのような感覚を得ながら作業やコミュニケーションを可能にする技術」という説明がありました。ロボットを通じて臨場感を感じ、ロボットにより存在感を示すものと言えるかもしれません。
遠隔地にロボットを設置し、離れたところから人間が操作を行い、その際にロボットから取得できる情報を人間にフィードバックし、人間とロボットが一体となった感覚を得られるロボットがテレイグジスタンスロボットだそうです。
慶應義塾大学 大学院メディアデザイン研究科 舘暲 特任教授らが取り組んでいるテレイグジスタンスシステム「TELESAR V」の歩みをこちらのYoutubeで見ることが出来ます。
Tachi Lab
同じく、慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科の渡邊 孝一特別研究助教による相互テレイグジスタンスロボットの動画をこちらのYoutubeで見ることが出来ます。
Pepperを利用したテレイグジスタンス体験に取り組んでいる動画はこちらです。
2015年11月28日に開催されたPepperのアプリコンテストであるPepper App Challenge 2015 Winterで最優秀賞 & ベスト介護福祉賞のW受賞した「HUG -バーチャルリアリティコミュニケーション-」は、PepperとVRを活用したテレイグジスタンスシステムでした。
こちらはVR端末を使ったテレイグジスタンスロボットの開発に取り組んでいるMacroSpace Inc.の動画です。
MacroSpace Inc.
Caibaは、現在Oculus Riftを使用し、インターネットによる遠隔操作を行うテレイグジスタンスロボットです。
事業としてテレイグジスタンスロボットに取り組みをしている会社に株式会社オリィ研究所の「OriHime」があります。
分身ロボット「OriHime」
また石黒教授が手がけたロボット「テレノイド」もテレイグジスタンスロボットといえるかもしれません。
株式会社テレノイド計画
こうやって見てみますと、研究やビジネスへの活用とテレイグジスタンスロボットへの取り組みが色々とあることが分かります。
MacroSpace 創業者さんのブログを読んでみるとこのようなブログエントリーが。
読んでみると、XPRIZE財団が主催する国際賞金レーステーマが「テレイグジスタンスロボット」に決定。XPRIZE財団は過去にGoogleに買収されたロボットベンチャーSchaftが参加したロボットコンテンストである「DARPA Robotics Challenge」や、月面探査国際レースの「Google Lunar XPRIZE」も開催ということで、人類の可能性を広げる課題をテーマにしていることが伝わってきます。
今回「テレイグジスタンスロボット」がレーステーマということで、この領域のイノベーションが加速されるものと思われます。
Avatar | XPRIZE
コミュニケーションロボットの活用事例の1つとしてテレイグジスタンス用途は広がっていく可能性は高いので、引き続きウオッチしていきたいと思います。
ABOUT THE AUTHOR /
北構 武憲本業はコミュニケーションロボットやVUI(Voice User Interface)デバイスに関するコンサルティング。主にハッカソン・アイデアソンやロボットが導入された現場への取材を行います。コミュニケーションロボットやVUIデバイスなどがどのように社会に浸透していくかに注目しています。