3月30日(木)、秋葉原のTKPガーデンシティPREMIUMにて、ロボット系人材の新卒採用イベントが開催された。
集まった学生は就職活動中の工学系や情報処理系の大学3・4年生を中心とした約20名。DENSOやバンダイナムコスタジオといった大手企業を中心とした5社の採用担当者がイベントに訪れた。
主催したのは、技術力にも定評が高い、ロボット開発の株式会社アールティ。開催に先駆け、同社代表取締役の中川友紀子氏は「弊社に来てくださる優秀な学生の方は多いが、私たちだけで採用できる人材は数が限られている。そのような人材を採用したいと考えている企業向けの採用イベントを開催することで、就職を支援したい。」と、開催の理由を語った。
中川氏は、2015年に発表された「ロボット業界で知るべき世界の女性25人」にも選ばれるなど、業界内でも特に影響力がある人物として知られている。中川氏のところに就職先の相談をしにいく研究室も多いそうだ。
今回のイベント前半では、そんな中川氏が自ら講師を務め、Raspberry Piの解説から、ROSの講義を行った。学生にはパソコンとともに「Raspberry Pi Mouse」という車輪付きのロボットが配られ、ロボットを動かしながらROSを学んだ。
講習に使われたのは、本日発売されたばかりの「Raspberry Piで学ぶ ROSロボット入門 上田 隆一(著)」。
同書籍は、今回の講義でも使用されたアールティ開発の「Raspberry Pi Mouse」を動かしながらROSを学ぶことができるというもの。
中川氏の講義を受け、書籍を見ながら、学生たちが互いに教え合いながら勉強会は進められた。
後半では、集まった企業の採用担当者から、それぞれの会社説明が行われ、最後に懇親会が開催された。
ロボット系の新卒人材は非常に貴重で、海外からも日本の研究室への青田買いが進んでいるという。今回のような新卒採用イベントが定期的に開催されることで、良い人材がマッチした日本企業に入社するという流れを作ることができるはずだ。
ロボスタでも5月からロボット・AIの人材に特化した求人メディア「ロボスタジョブ」をスタートする。アールティとともに新卒採用にも力を入れていくことを検討しており、学生の方々や学生を採用したいと考える企業の方々にもぜひご登録頂きたい。ロボット系に良い人材を集めていくことが、ロボット業界の成長・拡大に繋がっていくはずだ。
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望月 亮輔1988年生まれ、静岡県出身。元ロボスタ編集長。2014年12月、ロボスタの前身であるロボット情報WEBマガジン「ロボットドットインフォ」を立ち上げ、翌2015年4月ロボットドットインフォ株式会社として法人化。その後、ロボットスタートに事業を売却し、同社内にて新たなロボットメディアの立ち上げに加わる。