4月20日、フランス・パリにて、「Pepper World Paris 2017」が開催されました。
今回のレポートは、現地を訪問していたPalsbotsさんから記事をご提供頂きました。(こちらの記事の転載許可を頂き、編集部でタイトル及び記事の一部を加筆・修正した上で掲載しています。)
それでは現地からのレポートをお楽しみください。
販売前にも関わらず、Pepperへの高い注目度
4月20日に開催された「Pepper World Paris 2017」に行ってきました。会場はパリ19区にあるシテ科学産業博物館。この施設は体験型の展示が多くショッピングモールも併設されているなど一日中楽しめそうな場所です。平日でしたが子供連れの家族が多くいました。
「Pepper World Paris」はそんな施設のちょっと奥まった一角で開催されていました。
中に入っていくと「Bring the future to your customers(直訳:顧客に未来をもたらす)」と書かれた壁が。このイベントがビジネス向けのイベントであることがうかがえます。
受付でパスをもらって入場します。事前登録した方のみが入れるようで、当日の登録受付はしていないようでした。聞いたところによると700名ほどの登録があり、会期前に事前登録が締め切られたそうです。ちなみにフランスでのPepperの販売予定はまだ発表されていません。それでも注目度は高いということでしょうか。
パスと一緒に渡された紙袋にはパンフレットやクリアファイルが入っていました。日本では見たことのない感じのPepperのイラストがプリントされています。
受付の隣りで待ち受けているPepperにパスに書いてあるQRコードをかざすと歓迎の挨拶? をしてくれました。
複数台のPepperが連動したダンスも
会場は30ほどの企業ブースと、講演ブースが繋がったL字のスペースになっています。日本の「Pepper World」と比べると会場規模はコンパクトですが、販売前でもこれだけの企業が参加していることに驚きます。
ブースではそれぞれの企業がPepperを活用した事例のデモを行っています。独自のCMSやIoT連携、介護医療関連など、展示されているテーマはあまり日本と変わらない印象でした。
こちらのHumanizing Technologies社のブースでは、VRゴーグルにLeap MotionがくっついたデバイスでPepperの視界と腕の動きの連動をデモしていました。
視界だけでなく手の動きまで連動することで、Pepperを介して人と握手もできました。ちなみにVRゴーグルで見えている画面はPepperのヘッドカメラの画像が正面に出ている形で、視界は広くありません。しかしながらPepperがテレプレゼンス機体としても十分な可能性を持っていることを体感できました。Pepper側が何も装着せずに実現できている点がなにげに意味深いです。
調べてみると、Humanizing Technologies社はドイツの企業。フランスだけでなく、周辺の欧州各国から企業が集まってブースを展示しているようです。
中央のエリアではPepperのダンスが披露されていました。5体同時にヌルヌル踊ります。
なんだかダンスも芸術的。指の動きまで細かいところに気が配られているのがわかります。個人的には1:30あたりからの指がロボットダンスみたいになるところが好きです。
また反対側では飲み物などがサーブされていました。日本でも同様のブースはありますが、おしゃれ感が違います。
各種講演と展示が終わり、最後は1日の振り返り動画を出展者も含めた全員で見て、アフターパーティーへと移っていきました。
完全にB to Bのイベントだったのが個人的には少しさみしかったですが、フランスでもビジネス向けに同じようなテーマでPepperの可能性が模索されていることが実感できたのはよかったです。今回日本人は関係者しか見かけませんでしたが、今後海外展開が本格化し、世界中の人々が集まるPepper Worldが開催されるようになってくれたら楽しいなと思いました。
まだ販売前にも関わらず、これだけの人が集まっているということで、Pepperがすでにフランスでも注目度・知名度共に高いことがわかりました。レポートの感想でもある通り、当初からビジネス向けの展開だけが念頭にあるとすると少し寂しいですね。ロボスタでも世界中のPepper Worldの取材に行けるようになりたいなぁ。
記事をご提供頂いたパルスボッツの美馬さん、ありがとうございました!