
ロボットエバンジェリストの西田です。わーわー。
「ロボット開発研究センター」がキッザニア東京内にオープンするということで、早速取材に行ってきました!
どんな事が学べるの?
ロボット開発研究センターでは、「ロボットプログラマー」として、6名の子供たちが職業体験をすることが出来ます。「受付ロボット」チームと「窓口ロボット」チームに分かれてそれぞれのロボットの動作や発言内容をプログラミングすることができます。
ハードウェア構成は?
各チームのテーブルには、エジソンで動いているSotaが1台ずつ設置してあります。DOCOMOらしい赤を基調とした特別仕様のカラーリングです。
外付けのマイクがつながっていて、マイクを通して会話ができます。音声認識は、Sotaに搭載されているものとは違い、子供向けに設定されているとのことです。
プログラムを作るためのタブレットは、wifiでSotaにつながっています。Sotaはインターネットにつながっていて、ドコモの自然対話エンジンとアクセスしています。
気になる開発環境は?
開発環境はキッザニア専用のもので、iPad用のネィティブアプリです。
それぞれのチームごとに、プログラムの大まかなフローが用意してあり、その中のモジュールをみんなで相談しながら分担してプログラムを作成していきます。
パズルのようなブロックが約50種類用意されていて、色々な動きをさせることが可能です。各ブロックは、機能毎に色分けがされています。
ブロックの色と種類
緑:モーションブロック:
紫:コミニュケーションブロック:話をする
青:コントロールブロック:分岐やウェイトなどの制御
赤:フローブロック、スタートブロック、ゴールブロック
プログラムのレベルは、3段階用意してあり、子供たちに合わせて問題を難しくすることが可能になっています。通常体験できるのは、穴埋め形式になっているレベル1の問題ですが特別なイベントなどでは、プログラムを最初から作らなくてはいけないレベル2の問題や、モーションの作成や発話などを細かく設定できるレベル3の問題に挑戦できる予定とのことでした。
自然対話エンジンって?
今回のSotaには、DOCOMOの自然対話エンジンが搭載されています。スマートフォンに搭載されている「しゃべってコンシェル」などで使用されているもので、今回は、意図解釈機能とシナリオ対話機能を使用して会話を行います。
意図解釈機能とは、質問の意図を解釈し適切な判断を行う機能です。例えば、「機種の色は、ホワイトにしますか?」という質問に対し「白」と答えても同じ意味と解釈します。これにより、人間がロボットの都合に合わせたり、膨大なシナリオを作成することなく自然な会話を実現することが出来ます。
シナリオ対話機能は、AIMLという言語で記述されたシナリオを元に会話を進める機能です。今回の場合は、「じょうほうかくにん」「さいしゅうかくにん」などのシナリオが用意されています。
通常、他のロボットのプログラムだとセリフを言うブロックを組み合わせて会話を構築していきますが、今回のプログラムでは、会話のシチュエーションを設定したブロックを使うことにより、自然対話エンジン内のシナリオを実行することが出来ます。
2台のロボットが情報共有!
受付ロボットと窓口ロボットは、自然対話エンジンの中で、それぞれ独立したサービス(bot)として動作しています。通常、こうしたケースだとそれぞれのロボットが単独で動くため情報のやり取りは出来ないのですが、今回は、情報を共有する「データ連携用bot」を用意することにより、各ロボットで、データの連携が可能になりました。
これにより、受付で聞いたスマートフォンの機種などを、窓口で受け取ることが可能です。
どんな体験ができるの?
まず最初に、ブロックの使い方や、今回作るプログラムの説明を受けます。その後は、チームに分かれてプログラムの開始です。一人ずつ順番に画面を操作しながらプログラムを完成させていきます。
両チームプログラムの開発が終わると、全員で動作を確認します。顔認識で来店を感知したり、QRコードを使って免許証の確認をしたりといった体験もできます。
話を聞いてみた!
せっかくなので、ドコモの方にお話を聞いてみました。
編集部(西田)
ドコモにも「ロボット研究開発センター」みたいな部署はあるんですか?
NTTドコモ
残念ながらありません。そもそも、ドコモでは、ロボット自体を作っていないんです。ただ、ソフトは作っているので、ソフトの研究開発の部署はあります。
編集部(西田)
自然対話エンジンは、実際ロボットに使われているのですか?
NTTドコモ
ATOMや、OHANAS、ユピ坊など、ロボットに活用されるケースも増えています。
自然対話エンジンは、単純に音声をテキストに変換しているだけではなく、意図を解釈するものになっているので、FAQなどの業務用途などに拡大したいと思っています。
楽しいパビリオンでした!
常設展示型のパビリオンで、コミニュケーション型のロボットが体験できるのは、まだ日本だけ! 子供たちに、ロボットやプログラムを楽しんでもらうきっかけになるのではと思います! 実際、体験した子供たちにお話を聞いたのですが、「ロボットやプログラムをもっとやりたい!」って話していました。
こうおもった
すごく良く出来ていて、大人でも十分楽しめる内容だと思いました。実際に体験してみたいです! 今回機材トラブルで写真が消えてしまったので次回は写真付きでレポートしたいです・・・。 色々写真を取らせていただいたのに本当に申し訳ありませんでした。(西田)
ABOUT THE AUTHOR /
西田 寛輔